オリジナルなりきり掲示板
- Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.38 )
- 日時: 2019/03/13 20:48
- 名前: 百千 (ID: lQjP23yG)
>>35
気を遣わせすぎている。自分の突拍子の無い行動のせいであると自覚済みのナターシャはしっかりとせねば、と改めて意気込んだ。
自分の言動一つ一つがユウヒに対して影響力を持っているとは思っていないものの、先程まで滑るように進んでいたペンの先から迷い線が生み出され、そのまま芯が仕舞われたのを見て何故かどうしようもない罪悪感が生まれる。
「もっと、いい案を考え付いたらいいのだけれど……。ごめんなさい、今はこれが精一杯だわ。春や桜の優しさとか柔らかさとかを活かした物を考えたいんだけれど、うまく言葉にまとめられない。」
正直にアイディアが無くなったことを伝え、座ったままだがしっかりと頭を下げる。
帰る途中本屋でデザインの本でも探してみようと思う程には申し訳無さと悔しさでいっぱいだった。
ナターシャはユウヒのブランドは素敵だから都市部でもかなり人気になりそうだなぁ、と思いつつ「そうだったの。」と頷きながらユウヒの方に顔を向け頷いていた。
「え。」
しかし、ユウヒの問いに笑顔のまま凍りつき、すぐにぎこちなく目を逸らして自分の足元に目をやる。
確かに都市部に居た。幼少期ではあるがナターシャの中にもある程度の記憶はある。家の中や家族のことばかりが残酷なほど鮮明に。虚弱な幼少期を過ごした彼女が見てきた狭い世界は、部屋の窓の外の風景と家族との微かな関わりがほぼ全てだったため、ユウヒに教えられることを見つけるのに時間がかかったが、ナターシャはゆっくり口を開く。
「小さい頃だったからあんまりだけど……。でも、そうね、地方部よりは明るかったし、人がたくさんいてみんな忙しそうだった。あと流行ると一瞬で広がるし、流行はみんな知ってる常識みたいだった、と思う。」
ありきたりなことしか言えていないのを自覚しつつそれでも思い出して話せそうなことは全て伝え、へらりとした笑みを浮かべながら「私、記憶力悪いみたいだわ。」と締めくくった。目を逸らしたまま。
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