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Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.43 )
日時: 2019/03/17 22:04
名前: 百千 (ID: R8yf5QwW)

>>40

「え、えぇ!もちろんよ。ユウヒさんの力になりたいのは嘘じゃないもの。」

 ユウヒがお願いのポーズをしてナターシャの方を見ると彼女はパッと顔を上げやっと彼の顔を見た。なるべく身体を小さくしようとしているのが彼の優しさを伺わせる。そんな気遣いに応えるようにしっかりとした口調で返した。

「良いなって感じたもの……、写真集に載ってたものは綺麗だったと思ったわ。年代物だから色褪せもすごいんだけど印象強くって。ユウヒさんさえ良ければまた今度持ってくるわ。」

 古い写真って資料として弱いかしら?と片手を頬にあて首を傾げて少し悩みつつ、取り敢えず、というように口に出してみた。
 その写真が載っていたのは、ナターシャが唯一相続した曾祖母の遺品の写真集だ。お世辞にも綺麗な状態とは言い難いがそれでも東の島国の四季を纏めた写真集はナターシャの宝物で今の家にもある。あまり人前に出してはいけないかもと思っていたので誰にも話した事はない。


「全然よ。極めてないし、手当り次第感否めないし。私からしたらユウヒさんの方がもっと凄くて格好いいわ。……んー、そうね。何となくここよりは明るいけど、ここの方が温かいわ。感覚論だけどね。」

 彼が優しいから甘えてしまうのか、自身が甘えるから優しくしてくれているのか。どちらにしても自分の不甲斐なさを噛み締めながらナターシャは笑みを作りユウヒに「ありがとう」と伝えた。

「でも、実際はどうか分かんないわ。それにユウヒさんのブランドはどこでもきっと流行ると思うの。素敵だし着ていると元気が出るんだから。私、好きよ。」

 自分の話で都市部に抵抗を持たれてしまったのではないか、と不安に思い早口になりながらも濁そうとした。自分の記憶が正しいとは言いにくい。本当はもっとずっと素敵なところかもしれないのに。彼の世界に悪い先入観を与えてしまうのが申し訳ない。
 そして何よりも彼のブランドをもっと多くの人に手にとってほしいと思うのだ。ナターシャのただの自分勝手だと自覚はしている。