PR
オリジナルなりきり掲示板
- Re: 【募集】深淵を覗く ( No.43 )
- 日時: 2019/05/01 20:49
- 名前: 榎@ENOKI (ID: UeLkOLiI)
>>38-40
「嘘ついてんだろ」と指摘されて、さてどうしたものかと脳内で逡巡する前に――男性が右手の指先で灯した炎に、全神経が注目した。
炎といえば、かつての幼少期で体験したキャンプファイアを思い出す。
周りの人たちは燃え盛る炎を眺めながらしみじみと談笑をする中、自分だけが肌の乾燥や劣った嗅覚でもはっきりと分かる煙の臭いに眉を潜めて、これのどこがいいんだろうと思っていた。が、今こうして改めて炎を見ると、なんとなく、その感覚がわかるような、気がした。
男性の言葉に反論するのも忘れて、間隔の正体を辿る途中で炎が消される。
横から金髪の、ティーンの青年が出てきて男性の炎を消したのだ。
そのことに気づいて文句を言おうとして、青年のオッドアイに全神経が注目し――新しい発見はいいけど、やたらと集中力が切れるなと内心反省する。
二人の会話を、横で黙って聞く。
金髪の青年はテイルという名前で、弟を探しているとのこと。その弟の衝動を言われたが、一目見てわからないものの特徴を言われても、と首を傾げる。
一方の男性は、拠点への招待と、手伝いをしてほしいと言ってきた。
今優先すべきことは、男性の指摘に答えることだ。でも内容が内容だから、盗み聞きされる恐れがないならとりあえず男性の拠点にお邪魔して、そこで話そうか。
「ええと、そうね。テイルさんでしたか? 人探しの特徴に衝動を伝えるひとって初めて見た……いえそれよりも、助けてくれてありがとう。
それで、あなたの……赤黒さんの質問は後で答えるわ。盗み聞きされないのならあなたの拠点の方がいいんだけど。情報収集のお手伝いは、ちょっと難しいわね。わたし、人を探して世界中を旅しているところなの。この島国にいる間だけなら少しは手伝えると思うけど」
PR
総合掲示板
小説投稿掲示板
イラスト投稿掲示板
過去ログ倉庫
その他掲示板
スポンサード リンク