オリジナルなりきり掲示板

Re: 【募集】深淵を覗く ( No.59 )
日時: 2019/05/12 07:59
名前: 榎@ENOKI (ID: UeLkOLiI)


>>57

“あざます”というワードに一瞬視線が固まり、スッと視線を斜め上にあげて(ありがとうございます……の略……かな?)と考えて、視線を戻した。
会話の流れでそれ以外ないと思うけど、本人に尋ねることはしない。30代もまだ若者だと認識していたから、若者言葉のジェネレーションギャップが想像以上に響いてしまった事実が、ちょっとつらかった。

「パンか、思い込みで聞いてたから勘違いしてた。パン売ってるとこかぁ……この辺りはよく分かんないから、弘貴についてくね」

弘貴いわく、炭酸が飲めても強すぎるとやっぱり痛いらしい。微炭酸どころか、炭酸味の飴にあるパチパチすら若干痛いんだよね、なんて自虐を入れようとして、「一回3階から落ち」た、という発言に「えっ」と小さく驚きの声を上げる。
最後まで言い切らない内に、顔から血の気がひく弘貴を見て「えっえっ」と慌てふためく。
突然の変化に、意識があるかどうか確認する前に「怖くない」と大声で宣言され口を噤んだ。そして「思ったこと全部言わせて頂きますと」と続くので、黙って弘貴の発言を聞いた。

「……うん、なるほど。弘貴が穴見て怖がらなかったのが分かってよかった。
弘貴の話聞いてて思ったんだけど……お互いに気をつかってて、ちょっと噛み合わなかった感じかなって。だから自分語りするけど、俺ね、すっごい合理的な人に育てられたんだけどその人の影響があって、面白いとか、そういうのって気にしないんだよね」

いや、分からないって言った方が適切かもしれない――訂正しようか逡巡して、やめた。
だって反応に困るだろ、これ。
合わせた両手の指を開いたり、閉じたりと手遊びをして(なんか、この仕草どこかで見た気がするな。イギリスのドラマだっけ……)と思考を飛ばすが、タイトルが思い出せなかった。
わずかな空白を何事もなかったかのように言葉を続ける。

「昔から穴の研究してるし、別に穴のこと聞かれても困らないよ。むしろ俺みたいな研究者タイプって無礼をはたらくことが多いから、何か鼻につくようなことしてたら正直に言ってくれると助かるかな……助かるというか、俺の我儘だけど。それから、ええと、その……こんな俺だけど、よろしくお願いします」

長々と喋ってしまったために着地点が分からず、よろしくと挨拶で締めてしまった。
挨拶を告げる声に照れが含まれていた、と後から気づく。(俺、照れてたんだ)と驚きのあまり頬が緩む。引き締められず、照れ隠しのつもりで「へへっ」と声を上げて笑った。

Re: 【募集】深淵を覗く ( No.60 )
日時: 2019/05/13 21:27
名前: MRK (ID: .9bdtmDI)

〈シンラサイド〉
「…ふーっ、美味しかった。…あ、車イスだ!これなら、柄谷さんを探せるかも!」

自分で作った料理を少し食べた後、アパートを捜索していたら車イスを見つけた。柄谷さんは遠くにはあまり行かないから、近くにいるかもしれない。僕は杖を背負い、車イスを動かす。

結果はその通りだった。柄谷さんと、衝動なのか眠たそうな人がいる。やっぱり、初対面の人に話しかけると緊張してしまうな。

「ええと…柄谷さんと、あなたは?」