オリジナルなりきり掲示板
- Re: 【募集】深淵を覗く ( No.63 )
- 日時: 2019/05/15 23:14
- 名前: 榎@ENOKI (ID: UeLkOLiI)
>>60-61
とりあえずこれだけは言っておいたほうがいいだろうと思って、身の上話をかいつまんで話してみたが、果たしてこれだけで良かったのだろうかと疑問に思う。今日出逢った人を相手に、がっつり話すよりかは最低限のこと知ってもらえたら……と考慮したのだが、話し足りない気がするのはどうしてだろう。いや、ここで一度止めておいた方がいい、弘貴の衝動でいつ寝落ちるか分からないし説明が二度手間にならずに済んだ――と、肯定的に捉えよう。
目線が定まらず、寝ないように必死に足掻く弘貴の様子をみて、たまに視線が合うタイミングって実は弘貴がちゃんと目を合わせてきたのではと気づく。そう、気づいてから弘貴と目が合って「優しさは自前」だと指摘され、彼の誠意さを直に見て関心する。ただ……一見訳の分からない表現なのに、態度と相まって褒め言葉だと確実に分かったので、妙にこっぱずかしくなってしまう。
どう返事しようか……。拳で手のひらをトンと軽く弘貴を眺めながら、返しが思いつかず口元をもごもごさせた後に「う、うん。たぶん?そう……かな?」と曖昧に頷いた。
「研究と言っても、今は近所の人たちの穴と能力の把握をしているだけだから、弘貴の知り合いに俺の連絡先を教えてもらうだけでも助かるよ。名刺いる?」
言いながらリュックから名刺ケースを取り出し、残数を確認する。7枚だ。そろそろ補充した方がいいけど、名刺用の紙をどっかから貰わないとできないんだよなあ。探さなきゃ……。
車椅子でこっちにくる人影をみつけて、シンラだと気づいて驚くわけにはいかなかった。徒歩なら難なくこれる距離だけど、不自由なシンラだと杖か車椅子かの移動になるし、時間もかかるだろう。そういえば、あの車椅子って掃除のときに移動させたっきり元に戻さなかったのを今、思い出してしまった。
弘貴が欠伸するのを見て、シンラと会って間もない頃をふと思い出す。当時は何なのか分からなかったが、どうやら初対面の相手だと思わず能力を使ってしまうようだ。シンラの能力は、人を眠らすこともできる。弘貴の衝動によるものかもしれないが、区別がつかない。
「うん。知り合いというか、俺んとこのアパートで面倒みてる子なんだけど……。ちょっとごめん」
詫びを入れて、シンラのもとへ行き目線を合わせるように片膝をつく。
「シンラ、彼は俺の知り合いだから能力は使わないでくれよ。ああいや、それよりも、車椅子でここまできて俺に用が?……アパートで何かあった?」
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