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＿＿メリー＿＿

少し不安になりながら待っていると、エイドさんがやって来る。
メリー「エイドさん‼︎」
控えめだが優しいこの微笑みがわたしは好きだった。
メリー「何をしましょうか…」
そこでふと、仏頂面のまま尻尾を揺らして菓子を食べてくれる影さんを思い出す。
わたしが作った物を気味悪がらず食べてくれる彼に、喜んでもらいたい。
メリー「影さんが好みそうなクッキーを考えてみませんか？」

環「……遅れた、ごめん」
僕がローズガーデンに着くともう皆が集まってガーデンテーブルへと腰を下ろしていた。
待ちわびたように皆が僕を見ていた。
　近くにあった時計を見るともう、６つまり、30分を指していた。
環「……本当に、ごめん。待ったよね」
途中途中、メリーへの贈り物は何かと考えていたらもう30分。
時間の流れはいつも早い。

影「今来た。ってもうお前ら揃ってたのか。」
前にメリーが教えてくれた『ガーデン』にはエイドや環、メリーが楽しそうに笑っていた。
奥からは甘い匂いや紅茶の香りが漂っている。
早く入って行きたかったが、女の子が楽しそうにしているところに入っていける未来が見えなかったため、じっと話がとぎれるのを待った。
今何時だろうか。
時計を見ると3:50。遅刻だ。完全に。門であんなことがなければ、、、
小さな擦り傷、泥のついた尻尾を見て自分が場違いのように思えた。
影「今日は帰ろうか、、」
くるりと後ろを向ききたところを帰ろうとした。

−−−メリー−−−
環さん、エイドさんといつものように話していたら、ふと視線を感じ、振り返る。
するとそこには今にも帰ろうとする影さんがいた。
所々擦り傷があり、服も汚れている。何かあったのだろうか。
けど、ここで帰られると流石に寂しい。
メリー「か、影さーん！！入って来てくださーい！！」
クッキーも食べて貰いたいし、何よりそんなに尻尾をしゅんとたらしたまま帰って
欲しくない。