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>>50

「反省してます......って、え？ホント？」

店長は指摘されて素直に反省の言葉を述べたかと思ったら、次のシエルさんの言葉を聞いて目を見開いた

「私としては一手が増えるのは嬉しい限りだけど......本当にいいの？」

何度も聞く辺り店長も驚いてるのか。あの店長がここまで驚くとは珍しい

(このまま良い話になりそうなんだけど......いや、そのまま良い話になってくれればいいけど、何か起こるのがここ『霜月』だからつい警戒してしまう...店長、変な事しないでくれよ？)

{遅くなってすみません。}


やっと皿洗いを終え、表へ出て行く。

「ふぅ、終わったよ店長。
ちょっと聞こえたけど、シエルさん、ここで働くんだって？」

>>49-52

ビクビクしながら味わっていると、どうやら話が進んでいる様だった。

「‥‥？あれ、店員じゃなかったのか?!ここまで溶け込んでいるから、そのまま働いていると思ってたぞ‥‥」

働くって事になると、年齢や経歴、労働基準法‥‥云々かんぬんが関わってくるが、空気を読んでここは気にしないって事で。

「(‥‥もう一個くいてぇなぁ‥)」

この状況で言い出せないので、こっそり皿から取ろうか。
俺はゆっくりゆっくり手を伸ば‥‥したかった。

「(店長さん驚いているし、取れるか?)‥‥」

>>52-53

「リベル君お疲れ様。
うん、そうみたい。しかし、ロシアンルーレットからの流れでこうくるとは予想外ね...」

皿洗いを終えたリベルの問いに頷いて答える店長。

その一方、啓二さんがマフィンを食べたそうに見ているのに気づく

「食べるかい？一人一個の制限はないし......まぁ食べる前に中身を見てハズレじゃないかの確認はした方がいいけどね。今回のハズレは不味いとかの次元じゃなく体に悪影響が出る」

魔法の失敗作だ。此方と同じ世界から来た愛でさえあの状態なのだ。啓二さんの世界がどうだかは知らないが、もし魔法が無い世界の人が食べたらどうなる事やら......

その後、愛がようやく出てきた。
心配になって状態を聞いてみると...

「愛、大丈夫か？」

「はい！何も問題ありません！寧ろ今までに無いくらいに体も気持ちも軽いです！」

先程の愛からは想像出来ないくらいの明るい声。そして満面の笑みで返答が来た。性格変わるとか問題しか無い。

「.........啓二さん。マフィン食べるのやめた方がいいよ。店長のより味は落ちるけど安全なのを私が作ってくるから」

>>54

「悪影響」なんて聞いたら‥

やけに皆が忠告するもので、そのせいか食欲がなくなってしまった。転生先の俺の世界にも魔法は存在するが、俺自身は使えないしな。

「ロシアンルーレットって、二個以上入ってるっけ?」

いや、ここで調子に乗って食ったら死ぬかも知れん。俺の墓がこの喫茶なんてまっぴらごめんだ。
誰かさんが、ここでは何が起こるか分からんって言うし、用心に用心は重ねるか。ただの喫茶のはずなんだけどなぁ‥‥

「じゃ、じゃあ少々もったいないがやめておこう‥。(ここのマフィンには気を付けよう。)
日常的にってさっき言ったけどなぁ‥‥」

日本でも死んで、ここでも死んだら取り返しつかなそうだ。

>>55

「うちの店長の事だから二個以上あってもおかしくない。やめておくのが懸命さ。
まぁここまで酷いハズレは今回が初めてだけどね」

苦笑いして答える。今回の出来事は啓二さんに悪い印象を与えてしまったな...店としては手痛い。
何でよりによって今回のロシアンルーレットのハズレをあんなのにしたんだバカ店長。

「ここの店長さん、そんでよく経営できますね....こういう飲食店は信用が大事ですのに」

後ろから聞いていたのか、愛が心配そうに呟く。

「愛はいつまで敬語なんだ」

「え、これが素ですけど？
なんかもう、色々と吹っ切れちゃいまして！蓮華ちゃんも生きてる事ですし落ち込む必要もないかと！！！元気なだけが私の取り柄って昔の蓮華ちゃんがよく言ってくれましたので！
因みに、先程蓮華ちゃんはマフィンは悪影響だと仰ってましたが、あれは魔力がある私にとっては薬でした！味は二度と食べたくないくらいでしたけど」

愛によるまさかの発言。これが素...？なんだこのハイテンションは....吹っ切れたからってそんなに変わらないよ！普通は！