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>>59

「結局ハズレは２つあったじゃないかバカ店長ぉぉぉぉ！！」と言う叫び声からして、やはりこの店長、タダ者じゃねぇ‥

が、この「変わり者」の津々良、ちょっと食べてみたい気がする。好奇心ってヤツだ‥

「こんなこと言うのもかなり変な事だが、一個、そのハズレを食べてみたいんだ。‥‥って事でちょーだい？」

と、絶対周囲からドン引きされるのを覚悟で手を差し伸べた。魔法がある人には薬で常人には毒かも知れないこの爆弾マフィン。幾度のピンチを切り抜けた屈強なる王国執事にぜひ、食わしてほしいものだ。

>>59-60

(ふぅん、じゃあ一個頂こうかな。)

そう思って取ろうとしたマフィンを、横から誰かが取った。
どうやら、それが外れの二つ目らしい。

「あっぶなぁ。それ取ろうとしてたよ、僕。」

そう言って他のものを一つとって口に入れる。
バターがふわりと香り、しっとりとしていて美味しい。
美味しいね、と言おうとした瞬間、また誰かが外れのマフィンを食べてみたいと言うのが聞こえた。

「正気かい？
勇気があるね、君。」

【>>58-61、シエルサイド】

「ふふ……これからもよろしくね。」

本当は静かな環境の方が好きだが、こういう騒がしい環境なら安心して過ごせる。
……というか、先にハズレを望むのも面白い。「変人」といえばルイス・キャロルの「不思議の国のアリス」だ。

「『おれも狂ってるしあんたも狂ってる』ねえ……。キャロルそのままの世界じゃないか。啓二さん、ルイス・キャロルについては知ってると思うけど……『あなたは完全に狂ってる。でも実を言うと、優れた人たちはみんな頭がおかしい』……意味はそのままさ。」

【ニコラサイド】

……ここの食べ物はまだ食べたことはなかったが、なんだか面白いけど食べたくなくなってしまった。ロシアンルーレットにはうってつけだけどね。

あ、そうだ！確かゲームで作ってた『おでんパン』をシエル用に作っていたのを思い出した。もう冷めちゃったけど、私はみんなに渡すことにした。

「そうだみんな！『おでんパン』作ってきたよ！……冷めちゃったけど……。」