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>>46
【怜／みたま荘1F　居間】

「わ、玲君！　ちょーど良かったぁー。ねね、この時計直してほしいんだけど、玲君直せたりする？」

　ラストに大丈夫かと声をかけてみれば、するりとそう返答が返ってきた。ぱちんと手を合わせて少女は笑う。ぺたぺたと板敷きを踏んで近付くと、怜はそれを覗き込んだ。

「この時計のしくみ、あんま分かんなくって……めんどーになってきちゃったんだよね」
「……ね、やってくれる？」

　そうあざとく首を傾げた彼女に下から見上げられて、わずかに怜は身を引いた。前世の経験的に、こういう女の子はあまり得意ではない。だが、ラストのそれは悪意が篭もったものではなくて、おそらく時計を直したいだけのはずである。

「ちょっと見せて貰えますか？」

　そっと華奢な手から時計を受け取って、怜はそれを観察し始めた。


(／みたま荘内部に現在いる方へ
　 絡むことも可能だと思いますが、いかがでしょう？)