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春樹「……結婚？」
そう呟き、恥ずかしいことを言ったと我に返る。
赤面させて、口を塞ぐ。
これ以上、コイツに言ったらと思い、顔を背けた。
何、子供みたいなことを言っているんだ。
そう自分に呼び掛ける。

〈絵麻side〉

絵麻「黒髪に……優しい笑顔……本当に、あの頃の私は……好きだった」
優しいお兄ちゃんみたいなあの人が。
大好きだった。
今は何処にいるのかも知りも知れないけど、もし会えるんだったら、会いたい。
会って、話したい。
絵麻「誰だっけ……名前は」

　『―――――絵麻ちゃん、お母さん達、心配してるよ？』

優しい声。嗚呼、誰だっけ。

『ふゆくん……っ、ふゆきくぅん！！』

そうだ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ふゆきくんだ＿＿＿＿＿＿＿。

絵麻「……ふゆきくんって名前だった。漢字は解らないけど……そんな名前。何処にいるのかなぁ」

……本気ですか。
顔が赤面になっている事が分かる。耳が赤い。
司「が、頑張れー……相談には乗ってやるよ。」

春樹「いや、そ、そのっ………相談とか女子っぽいこと俺しねぇから！！！」
乙女的な発言をした故に俺はがむしゃらに言う。
あー、消えたい。
もう、頬が熱くて死にそう。
沸騰状態。
春樹「……っ……」
俺のイメージ、ダダ下がりだっつうの。
そう自分の中で言う。

雪菜「ふゆきくん、かぁ……！」
炎華「………………。」

ふゆき、って何処かで聞いたことがあるような……

絵麻「当時の年齢から考えて……うーん、20ぐらい？」
うん、そのくらい。
5歳の時だもんな。
自分で頷き、息を吐く。
　
　―――――――『ふゆき、だよ。宜しくね、絵麻ちゃん』

絵麻「……まあ、会えるとは思えないけど」
そう軽い笑みを浮かべた。

「あれぇ……？」
いや、マジでふゆきって名前聞き覚えある……
んー？