オリジナルなりきり掲示板
- Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.29 )
- 日時: 2020/07/18 03:27
- 名前: 灘風 (ID: 7ikYb8tc)
>>27
気持ち良く怒鳴り散らしていたであろう男は、自分より格下の獣人に肩を掴まれ制止させられた挙句嘲笑された事にかなり腹を立てたらしい
彼は、俺の腕を振りほどき、憤怒の形相から一転嫌な笑みで「おいおい、ここは人間様の店だぞ?ペットならペットらしくお外でご主人様を待っていな」と近くの机にあったコップと水を俺の顔に水を掛けてきた
瞬間、考えるよりも早くに手が出る
すぐ側にあった瓶を握った俺の手は奴の頭に振り下ろされていた
ガラスの割れる音、彼女の怯えきった目、逆上し拳を振り上げる男
何もかもが目に入らない。聞こえやしない
拳が自分の頭に打ち付けられるが痛みなんて思考の外だった
本能が叫ぶ
殴れ、蹴り飛ばせ、抉れ、踏み躙れ
殺せ殺せ殺せ殺せ!
嗚呼、こんなにも楽しい事だったのか。『暴力』と言うのは。切れた口の中からじわじわと感じる血の味さえも甘く感じる
しかし、本能とは容易く抑えられてしまうものらしい
彼女の懸命な叫びは掻き消された『理性』を取り戻させるのに充分だった
ペルラン「……!!」
彼女の呼び掛けに答えるべく握り締めていた奴の襟元をぱっと離す
涙で滲んだ彼女の目は、普段向けられるものと変わらぬ『恐怖』で染まった物だった
>>27
いつもと変わらぬ一人きりの帰路に冷たい家
二年前はこんな事になるなんて想像もしていなかった
両親が死んで、親戚中たらい回しにされる程の悪ガキだった俺をちゃんと叱ってくれた婆ちゃん
いい会社に就職して、婆ちゃんに、嫁さんと曾孫の顔を見せてやろうって考えていたっけな
もう、そんな事叶わない。だって、婆ちゃんは…
法廷で悪びれも無く『ババアだから簡単に殺せた』『ただ金を奪うよりも楽しい』と笑う畜生二匹
それを擁護して『獣人にも人権を』だなんて法廷の前で叫ぶ哀れな偽善者『レジスタンス』
二年前のことがまるで昨日の事のように目に浮かぶ
家のポストを開けると、ぎっしりと広告が詰まっていた
誰も居ない部屋に、ゴミと酒の空き缶散らばった部屋。隅に積まれた週間雑誌。婆ちゃんが生きていたら間違いなく拳骨とカミナリが飛んでくる散らかり様だ
仕事帰りに買ってきた酒と小脇に抱えた広告の束を適当に机に置き、酒を喉に流し込みながら1枚1枚確認していく
イワン「『獣人デリヘル』…誰が抱くか!あんなクソッタレ!呼ぶとしたら女日照りの醜男だけだろうが!
『獣人メイド』?間違い無く金や通帳を盗まれるだろうよ!
あー!クソ!クソッ!会社員舐め腐りやがって!」
一人寂しい独身男のポストに叩き込まれるチラシと言ったら案の定『そういう』世話の物ばかりで、やり場のない怒りに任せて丸め握り潰したチラシの塊を思い切り壁に投げつける
しかし、一枚だけ掴み損ねたものがあるらしい
イワン「あぁ!?何だよ!」
あまりにも腹が立ち、丸めるどころか破り捨ててやろうとしたチラシに映る金色の瞳と目が合う
そのチラシには何でも屋と書いてあった
イワン「何でも屋?ふざけた名前だな」
しかし、好奇心と言うべきか何とも興味がそそられチラシに書いてある住所に向かうべく玄関に向かうが中々足元がおぼつかない
ふらりふらりとした千鳥足にネクタイが緩み第二ボタンまで開けられたシャツ、袖を通し羽織っただけのジャケット
誰が見ても『大手企業に勤める会社員』には見えない風体でよたよたと真夜中の路地を歩きだした
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