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Re: 【指名制恋愛】獣が食らうは恋の味【募集中】 ( No.76 )
日時: 2020/08/14 08:42
名前: 火某 (ID: ePP2bIPh)

>>74
窓の外が白み朝日の到来を知らせていた。

冷水を顔に被せて意識を覚醒させる。濡れた前髪から水滴が垂れて顔の輪郭をなぞった。
息を吐いて、濡れたままの手で髪をまとめる。いつも通り獣の耳を巻き込んだお団子結びをふたつ。そして目深に帽子をかぶれはいつも通りだ。気合をいれなおすむもりで両頬を軽く叩く。
見るに耐えない傷物の獣人。それがわたしだ。忘れるな。誰もわたしを尊ばないから、わたしだけはわたしを尊ぶと決めたんだ。

マロン「よしっじゃ、お仕事頑張りますか!」

昨晩入った……落ち着け昨晩のことを鮮明に思い出すんじゃない自分。挙動不審になるな自分と言い聞かせながらあの後まとめておいた道具一式が詰まったカートを抱える。
あとは、……まあ、自分の休憩用だしと簡単な食事を詰めた弁当もカートに放り込み、出発だと意気込んでカートを押した。

そして事前に伺っていたご住所へ到着。
勤め人たちは大体が既に出社して仕事を始めているであろう時間で、早朝や夕方には人気の多そうな住宅街が少しばかり閑散としている合間時間。
一人で住むには少しばかり広そうなご自宅の前に立ち、住所を再度確認して間違いないと見てインターホンを押した。
ぴんぽーん、と昔ながらの電子音が扉越しにも聞こえる。

マロン「ごめんくださーい!」