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>>88
粗方準備が終わると、共用のベンチには車の鍵らしきものが置いてあり、「また俺かよ…」っと呟きながらもその鍵を手に取って足を急ぐ。
警察は獣人を良い目で見る事はしない、かと言って人にだけ良い目をする事も無い、一番腐り落ちた場所。
その中で俺は、獣人対策課とも呼ばれた場所に位置して、死ぬかどうかも分からない扱いを受けている。
一体何人の仲間が死んだのかなんて、数えるのも億劫になる。

そんな思いで今日も運転席に座り、鍵をかけて、現場まで車を走らせた…。