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〈>>131-132 茉莉＆茉白/台所〉

茉莉「え、あ……じゃあ、お野菜、切るのしようかな」
都亜の気持ちを察したのか台所に立つ姉を見る。
何だか、お姉ちゃん……疲れ気味？
それもそうだ。
毎日の家事に追われ、名門大学へと忙しなく通っている我が姉。
疲れているに決まっている。
今までそんな感じを出してこなかったのに……。
茉白「お姉ちゃん、私がするから、……都亜と話でもして座ってて」
姉が戸惑いを隠せず首を左右に振る様子が何だか可愛らしい、というかいつも可愛いんだけどさ。そんな様子に笑ってしまう。
茉白「たまには私にもやらせてよ」
姉の肩に手を乗せ、都亜の隣に座らせた私は突っ立ってる陰尚へと視線を滑らす。
茉白「……あ、あんたも、………手伝いに来たんだから私の隣で野菜切って」
陰尚を誘うのが本当に、恥ずかしくて顔を逸らしながら言った。
自然と身体がもじもじしてしまう。
何だ、純情の女子中学生みたいな感じは、やめろ！！！と私は心の中で自分を殴る。
そうだ。
弟にこんな恥ずかしがっては駄目だろうと思う。
彼氏が居る訳だし、その方が恥ずかしいはずなのにどうしてこんなにも頬が熱いんだろうと思う。
……馬鹿か、弟に恥ずかしがって。

【世羅/リビング】

結璃「…………ん……甘い味だよ…………はあ…………って！」

セラにおんぶされていることに気付いた結璃ちゃんは顔を赤くする。一連の流れを理解したようで、驚きとドキドキを隠せていなかったようだ。

世羅「…………セラたちも手伝う？」

茉白姉ちゃんは勉強と恋と色々なところで忙しい。だから、この時だけでもゆっくりして欲しいと思った。様々な気持ちを込めて茉白姉ちゃんを見つめてみる。