「……!」そこに現れた銀の青年を見て、あたし、いや、妾の口からは一つの言葉しか出なかった。大将殿らしき方と結ばれた美しい狐。丁寧な言葉でその場を和ませ、想い人に何かあれば直ぐに助けに行く勇敢な青年。悪の道を辿っていた妾を想い人と共に助け出してくれようとした。「……そなたは、妾のことを覚えているか?」
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