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「お兄さんは悪い子だから『チョッキン』しないと！」
異人『メリーさん』
ユリコ
ふわりとした金色の髪に､黄色の瞳をした少女
豪奢で白いレースがふんだんに使われたエプロンドレスが特徴的
狭間街に来る前は父親からの虐待の末に衰弱死している
父の厳しい『躾』の賜物故か『悪い子』に対しての敵意が強い
しかし『悪い子』かどうかはその時の気分で決まるので機嫌さえ良ければ脱出の手がかりを貰えるが､逆に機嫌が悪ければどのような聖人君子でも『悪い子』として殺される
武器は可愛らしいイラストのシールが沢山貼られたキュートなデザインの巨大なハサミ
幼子らしからぬ腕力で振るわれるので破壊力はハサミとは思えぬ程の物

「私､綺麗ですか？」
異人『口裂け女』
アヤメ
長く艶やかな黒髪と血が滲んだ白いマスクが特徴的
夫からDVを受けても『いつかは変わってくれる』と耐えていた穏やかで優しい女性
主に容姿のことを罵られていた為真っ先に『私､綺麗ですか？』と聞いてくる
口ごもったり『わからない』等と曖昧な回答をすると殺されてしまう
容姿を褒めても『嘘つき！』と激昂し殺され､貶せば『醜くてごめんなさい』と泣きながら殺されるのでどのみち逃げるしか方法は無い
武器は血錆びて切れ味の落ちた柳刃包丁
切れ味こそ他の異人の武器には劣るが『刃物』に変わりはないので､彼女に殺される場合苦痛は他の異人を遥かに凌ぐに違いない



「早くこの街から出ないと！」
迷い人 カスミ
しっかり者で生真面な性格で面倒見の良い高校生
狭間街に迷い込む前は妹達関係の出費や大半の家事をギャンブル依存症でほぼ家に居ない両親に代わりアルバイトを掛け持ちしてまで行っていたらしく狭間街からの脱出に関しては他の迷い人より必死
その複雑な家庭環境から､青春らしき事とは縁もゆかりも無い｡恋愛なんてもってのほか
未だにドラマのキスシーンを見るだけでも恥ずかしがって部屋から飛び出すかテレビを切ってしまう



「狭間街？意外といい所だよ」
迷い人 シラギク
何処か抜けた様な雰囲気の高校生
裾の長い紺色のセーラー服を着ている
『異人から逃げ回らなきゃならないのに目を瞑れば良い街じゃん』と狭間街から脱出する気がない迷い人
『常識』が一部欠落していて､異性に抱きついたりキスをする事に対しての恥じらいや躊躇いがほぼ無い
狭間街に来る前はその雰囲気からいじめを受けていた
自分に無関心な家族に話すことも出来ず､遂には援助交際に駆り出されてしまう｡恥じらいが無いのは曰く『慣れちゃったんだよね』との事

「私みたいな約立たず､囮にでもすればいいでしょ？」
迷い人 アザミ
ネットの書き込みを見て『自殺には丁度いい』と狭間街に迷い込んだ
胸元がパツパツのワイシャツがやけに目を引く中学生
父が不倫し家を出ていってから仕事にのめり込み家庭を顧みなくなってしまった母にネグレクトをされているらしく､学校行事は勿論､進路相談すらまともに取り扱って貰えない挙句学用品や消耗品すら与えられた小遣いでやりくりしている
他者に心を開かずネガティブな発言が目立つが､本来は明るく優しい少女
特に恋愛やその類については『父さんと被って見える｡気持ち悪い』『学校ですらそういう目で見られるのに』と嫌悪感すら抱いている