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【紫side/車内】
紫「そう。詩殿は人魂。僕は炎の他にも式神なんかを操れる。」
僕は問いかけられた質問に、淡々と答えた。
紫「かれこれ退治屋やって何年かなぁ…。」
うーん。と考える仕草をしてみる。
すると詩殿が
詩「ざっと5年…くらいでしょうか？」
紫「え？もうそんな？詩殿まだ12だった頃じゃん。」
そんなに経ってたんだ…人間にとっては早いのかねぇ時間の流れが。
紫「あの桜は先代…僕の父上が植えた木。」
道脇に寄ったのを確認して僕はまた礼を言う。
紫「今日は本当にありがとうございました。」
詩「ありがとうございました。」
そして懐から２つお守りを取り出す。
紫「これ…お礼です。」

【鎤side/海岸】
急に来た二人組を横目でチラ、と見る。
はぁ…また善良かよ。
美久が言うから仕方ないけどこの震えてる怪も善良。
戦いになったらめんどくさい。
しかしこうも上手くいかないのが人生。
美久「…あなた達、私達もいるのに失礼じゃないの？」
鎤「……おい美久黙ってろ洗脳するぞいいのか、あ？…美久がすいません。」