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- Re: 【募集人数(あと二人)】紺碧の海淵で目を伏せて【指名制】 ( No.62 )
- 日時: 2021/02/22 23:47
- 名前: 神和 ◆d0akhCFZ2s (ID: HZjgBtCK)
>>61
【刹那/洞窟】
みるみる間に頭を擡げた突飛な考えは、いとも容易く証明された。まるでそれが当然であるかの如く、否定のひの文字も無いくらい肯定的で、少しばかり拍子抜けしてしまいそうになったが。
いや、とは言うが、先程まで自分と同じ人間だと思っていたものが、実は人間ではなかった、と言われると多少恐怖も滲んでくる。頼れそうな人だと思っていたが、どことなく妖しげな雰囲気を纏った人物のようにも見えてくるようだ。実は彼は、自分だけに見えていて、周りから見たら虚空に話しかけているように見えるのかもしれない。そんな考えさえ過ぎりつつある。まるで何かのフィルターが掛かったみたいに、がらりと印象が変わってしまった相手を見つつ。いつの間にか多量に分泌していたらしい唾液をごくりと飲み込めば、相手の問いかけに口を開いて
「それは、そうでしょう。……当たり前じゃないですか」
肯定の意を示した。不思議なことに舌先は渇いていて、歯茎に張り付くようだった。人間、未知なる存在に遭遇すると、意外と身が竦むものだし、生理的なもので恐怖を覚えるものらしい。
「……ですけど、一つ、聞いても良いですか」
一応逃げられるように──いや、カミングアウトまでの彼の親切な態度を考えれば、そうすぐに自分をとって食ったりなどはしなさそうではあるけれどと変な安心を少し覚えつつ、半歩引き下がってはそう話を続ける。さっきから相手に質問してばかりだが、想像以上にここは自分の知らない世界が広がっているのだ。そんな場所で疑問が尽きるという方が不自然であろう。
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