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　だって透子さん可愛いじゃないですか……えへへへへへ（

>>72 【碧波／洞窟】
　
　不意に、なにかの音が耳を刺した。
　
「……!?」
　
　一気に、どこか非現実的なようで浮いていた気持ちが引き戻される。刹那考え込んで、それがひとの声であることを理解した。しかも、なにやら怒りのトーンを含んでいたような気さえする。運が悪い、と言っていたか。
　
「ここがなにかしらの巣だったら、僕は不快な侵入者か……それはかなり不味い気がするな……」
　
　かといってなにか行動を起こすのも面倒だとも思うが、このままここで立ち止まっていても何も始まらないわけである。大きなウミヘビが出てきてそのまま胃の中、大きなタコの吸盤に捕まって圧殺される───と、どこまでも不吉な想像しか浮かんでこない。
　冤罪で殺されるのはかなりの理不尽だ、と思う。死んでもいいとは思っていたが、なにか始まりそうだと思えた今、さすがに死ぬのはごめんである。つまり誤解を解くしかない、と決意して。怖いな、と呟きながらも、声の聞こえて来た方へ向かう。
　
「あのー……すみませーん」
　
　伝わるかどうかは知らないが、取り敢えず両手を上げる。それと同時に、出来るだけ申し訳なさげな語調でそちらへ声を掛けて。こちらを睨みつけてくる視線を感じ、「ひえ……」と小さく呟いてしまい