ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作小説、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

>>77／心ちゃ
（／ぐへへ、あおばきゅん……）

【透子／洞窟】

　静寂が続こうとしていた時に、目を合わせたまま口を開いたのが彼で。

「なるほど、海底都市、ですか。海の底ならば、ヒトは脱出する術がない……えっと、僕は佐藤碧波って言います。あなたの名前を伺っても？」

驚きがありながらもこんな風に冷静に考えられるなんて凄いわ、と透子は素直に思う。

（わたくしが人間の立場だったら発狂して心臓発作でも起こして倒れてしまうところだわ……人間って凄いのね……）

「………あおば、さま……素敵なお名前ですね。わたくしは透子と言います、ただでさえ人魚と言うだけで怪しいのにお名前を名乗ってなくてごめんなさい」

眉を下げしょんぼりしたように表情を作れば、すぐさまにっこりと微笑みを向けて胸に手を添えて言い。