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- Re: あわいをうつろう小舟に揺られ [いちいち・指名制/募集開始] ( No.10 )
- 日時: 2021/01/01 06:05
- 名前: ヨモツカミ (ID: XhcgQ6Qp)
>>9 あけおめ! すごい楽しみにしてたから、無事参加できて嬉しい! 今年もよろしくお願いします!
***
言われた通りにそぷらは辺りを見回して、ほう、と息を呑んだ。宵闇の水面に、いくつもの淡い灯りが揺蕩っている。穏やかな川の流れに身を任せて何処かへと向かう灯籠の群れは幻想的で、だからこそ現実味がないようにも思える。
「ホント、綺麗だ……」
いや、感動している場合ではない。そもそも、何故こんな船の上にいるのか。
ああ。確か車が迫ってきていた。それを思い出して、自分が死んだのだろう、とそぷらは肩を落とす。
三途の川、と言うものがあるというのはよく聞く。気がついたら川にいた、ということは、つまりはそういうことなのだろう。この女の子はなんだか、別の名称を言っていた気がするが、名前なんていうのはただの記号。深い意味があるようであり、実際のところ、それほど意味なんかないと思う。
「薔薇の花を他の名で呼んでも、その香りは変わらぬように、名前が変わっても、あなたはあなたのままだわ」と、言うように、名前一つでモノの本質が変わることはないのだ。……というのは、昔ロミオとジュリエットの舞台を見たときに聞いた台詞だったか。何気ないその台詞が、やたらと頭に残っていた。
てか、川の名前とかどうでもいい。そぷらは彼女の顔をマジマジと見た。銀色の髪と、灰白色の瞳。なんだか、普通の人とは違う気配を感じる。
「……あっ、え? ああ、音羽さん、て言うのね! ウチはそぷら! 天の音って書いて、そう読むんだよ~、よろしく卍!」
そぷらはそう言って、にこりと笑いかける。
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