オリジナルなりきり掲示板

Re: 徒桜バーコード【〆切り】【色々書き足しました】 ( No.26 )
日時: 2021/01/10 07:08
名前: ヨモツカミ (ID: ybF6OwlW)

>>25紫月さん
老人の早起き! おはようございます!
キャラ絵書いちゃうぜー、じゃあ始めちゃうぜー、ほぼ、さっき載せた文のままやるので、私の返信に対して「>>数字 続き」みたいな感じで続けてください。


【⑤脱走した群青バーコード/紫月さん編】

 とある夜。

 あなたはカイヤナイト育成施設から脱走するも、追手の人間による銃撃を受け、脚や腕を負傷し、満身創痍になり、最早何処を走っているかもわかりません。後ろを振り向く勇気も無く、夜闇の中を我武者羅に逃亡し続けていると、森が見えてきたので、そこへ逃げ込みます。
 しかし、しばらく進んだところで遂に足に力が入らなくなりました。そうして、息を切らしながら、木にもたれかかって座り込んでしまうでしょう。
 ああここまでか。あなたはそう思うかもしれませんし、もしかしたらこのまま追手に気付かれずに、やり過ごせる、とも考えたかもしれません。
 ですが、しばらくあなたがその場でじっとしていると、2人分の足音が近づいてくるのと、女性の話し声が聞こえました。不意に足音は、ピタリと止み「──いました」と、若い女の声。ああ、追手がきたのか、と絶望するあなた。しかしあなたは片脚を撃ち抜かれているし、その他にもいくつもの掠り傷や銃創があり、体力も限界で、逃げ出すことはできないでしょう。

(というところから自由に行動してください。)

【現在わかる情報】
・若い女の姿は、あなたのいる位置から4mほど離れたところに確認できます。オレンジ色の長い髪を耳の下で2つに結っている、10代後半くらいの女です。それだけなら普通なのですが、彼女は目元に黒い布を巻いていて、それ前見えてるの? みたいな状態です。まあ、あなたの方を見て「いました」と発言したのだから、見えているのでしょう。

・彼女の「いました」という発言と、話し声や足音から、相手は1人でないこと、少なくとも女性が2人いることが想像つきます。もう1人の姿はまだ確認できません。

・あなたが追手の顔を一々覚えているわけではありませんが、少なくともカイヤナイト訓練施設で彼女のような雰囲気のヒトと出会ったことはありません。そして、彼女は銃やナイフなどの武器を構えていません。服装の雰囲気からしても、施設の追手とは違う、とあなたは気付くかもしれません。

・夜の暗い森(というか山)のため、あなたの〈能力〉の使用は難しいかもしれませんが、〈能力〉を使用する程度の体力は残っています。

・全身の痛み、未だに出血する傷口。かなりゆっくりとなら歩くことはできそうですが、逃亡を図っても、すぐに追いつかれてしまうと予想がつきます。

・持ち物は、カイヤナイトの戦闘訓練で使用していた刃渡り40cm程のマチェットナイフが1本と、刃渡り12cmほどのサバイバルナイフが1本。あとは戦闘訓練で支給された服や靴を着用しているだけです。

・木々は深く、草木も茂り、道は整っていません。木の隙間から照らす心もとない月明かり以外に光源は無く、そういった場所での訓練をしたことのないあなたが上手く立ち回るのは難しいでしょう。そしてあなたは、そんな場所であなたをすぐに発見した相手の技量を察することができたかもしれません。

Re: 徒桜バーコード【〆切り】【色々書き足しました】 ( No.27 )
日時: 2021/01/10 14:30
名前: 紫月 ◆GKjqe9uLRc (ID: w1UoqX1L)

おはようございます……老人の早起きにツボりそうになりました笑
こんにちは、これから宜しくお願いしますね。


>>26続き

 「──いました」

足音は止んで、代わりに自分を探していたような言葉が聞こえてくる。逃げようと木に手をやり立ち上がろうとするも刺されるような鋭い痛みにまた崩れ落ちてしまう。
 逃げることも場を取り繕うことも出来ない。
なら終わりかと、僕は苦笑交じりに思う。走っていた間は少なくとも仄かな希望が見えたように感じたのにも。
持っているのはナイフ二本。使えるのは二度。
 「……ふ、は……」
流れ出すどろっとした赤黒い血。慣れてしまっていたはずの痛みも逃げ出そうとすれば強まりまるで逃げられないとでも言われているようだ。此処に居ろと。捕まれと。
自分の身体に邪魔されるなんて可笑しいんじゃない? と薄笑いを浮かべ戦闘訓練で使用していたマチェットナイフを握る。
撃たれた片足を擦りながら一つの影を見つめる。丸腰の女二人なら、いけるかもしれないと。

 近付いてきたら、仕留める。

僕は手汗の滲んだマチェットナイフを強く握り締めてやけに生々しく鳴り響く胸を抑えるように深呼吸を繰り返して。
少しの光が差し込んでないこの暗すぎる所では〈能力〉の発動が出来ないかもしれない。でも体力は残っている、ナイフが当たらなかったら、やってみようと込み上がってきた生唾を呑み込み。

Re: 徒桜バーコード【〆切り】【色々書き足しました】 ( No.28 )
日時: 2021/01/10 19:39
名前: ヨモツカミ (ID: EAhWcc2P)

>>27紫月さん続き

「ふふふ、手負いの獣って感じだね? そんなに警戒しなくていいのに」

 オレンジの髪の彼女と少年の緊迫した空気。それを打ち破るような、明るく陽気な声が響いた。この場にはあまりにも似つかわしくなく、仄かな不気味さすら孕んでいるような。そんな声が。
 姿を見せたのは、桜色の髪を後頭部の高い位置でリボンのような形に結び、前髪を編み込んだ少女だった。紅色の大きな瞳に、少女らしい声質。少年よりは年上のようには見えるが、纏う雰囲気のせいで、年齢がよくわからない。ちなみにオレンジの髪の女は二十歳前後に見える。
 桜色の少女は首に巻いた赤紫のマフラーに手を当てて、薄く微笑んだ。

「こんばんは。私達はあなたを助けるために探してたんだよ。だから、ね? 安心してよ。そんな危ないものは下げて?」

 口調は優しく、やはり年相応の少女らしさがある。……はずなのに、どうしてこのヒトはこんなに不気味なのだろう、とオレンジの髪の女は思った。

「やはり、どう考えてもワタシ達怪しいですよ。そんな言い方では、彼の信頼を得るのは難しいのでは?」
「そうかな。じゃあ、ロストちゃんならどんな言い方するの」

 オレンジの髪の女は、ロストという名のようだ。失う、という意味を持った単語だというのは、流石の少年でも知っているだろう。だから、変わった名前の女だ、と思うかもしれない。
 ロストは桜色の少女に訊かれると、肩を竦める。

「そう聞かれましても。ワタシは見た目からして怪しいので、何を言っても無駄ではないでしょうか。とはいえ、あなたもまた、雰囲気が不気味なので……さて、どうしたものか」

 少し悩む素振りを見せつつ、ロストは少年に向き直る。

「あー、ええと、少年。ワタシ達はお前に危害を加えるつもりはない。だが、抵抗する場合は、こちらもそれ相応の、」
「あはは、ロストちゃん。それ、脅迫だよー」
「うう、申し訳ございません……やはりワタシにこのような事は難しいです」
「困ったねえ。ねえ君、とりあえず武器を降ろしてくれるかな?」

 全く困ってなさそうに笑いながら、少女はそう言った。
 それから、少年が何か反応を見せる前に、少女はゆったりとした足取りで少年との距離を詰めてくる。

Re: 徒桜バーコード【〆切り】【色々書き足しました】 ( No.29 )
日時: 2021/01/11 16:30
名前: 紫月 ◆GKjqe9uLRc (ID: w1UoqX1L)

>>28続き
 
 「ふふふ、手負いの獣って感じだね? そんなに警戒しなくていいのに」
場違いな程、明るく陽気で、楽しんでいるような声に僕は眼を見開いた。
 警戒するな、と言われてもこの状況を楽しんでいるかのような何処の誰かも分からない女達に警戒心を解ける馬鹿が何処に居るんだと僕は汗が頬を伝う中、目を細めた。

 「こんばんは。私達はあなたを助けるために探してたんだよ。だから、ね? 安心してよ。そんな危ないものは下げて?」
薄く優しく微笑む桜色の髪の……何歳かは検討が付かないが大体自分自身より年上だろうと思い、下げろと言われたナイフを握る力を弱めるも、やっぱり安心出来ないと強めるのを繰り返してしまう。
 「やはり、どう考えてもワタシ達怪しいですよ。そんな言い方では、彼の信頼を得るのは難しいのでは?」
「そうかな。じゃあ、ロストちゃんならどんな言い方するの」
失うという名の二十代前後の女、変な名前だ。そんな名前を付ける奴がいるかと思いながらも自分だって名前が248。と言う番号じゃないかと皮肉を感じ、唇を軽く噛む。
 番号よりかは、ロスト、と言う名の方が良い。羨ましいと素直に思う。

 
 「あー、ええと、少年。ワタシ達はお前に危害を加えるつもりはない。だが、抵抗する場合は、こちらもそれ相応の、」
笑いが起こるようなダラダラした逃走中だと忘れるような会話に呆れつつあった僕は声をやっと掛けられ顔を上げる。
抵抗するなら此方も容赦はしない、と桜色の少女が脅迫だと突っ込んだことを口にするロストは申し訳なさげに謝っていればもう一度声を掛けられ。

 「困ったねえ。ねえ君、とりあえず武器を降ろしてくれるかな?」

困ったというも全然そんな表情を浮かべてない少女に恐怖を覚え、こんな状態でも無理をしてまで逃げようか迷っていればゆったりとした足取りで距離を詰めて来て。
 「ッ………、………わッ、わかった」
自分の安全がやはり大事だと、逆らったら何をされるかは分からないと身の危険を感じ渋々、ナイフを地面に置いたところをちらりと睨んで見せて。