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>>70 紫月ちゃん　続き

次の日

　エルファバは目を覚ますと、解いていた髪を結び直して、辺りを見回した。
　まだ冷える朝の空気が小屋の中に満ちている。それでも、3人分の温もりがある。今日はいつもより1人多い。ロストと2人で行動し続けたから、新鮮な感覚だ。
　布団から這い出して、スカーの枕元に寄る。可愛らしい無垢の寝顔。頬に軽く触れれば、柔らかく暖かい感触に、思わず微笑んでしまう。寝ている子供の体温だ。

「……馬鹿正直に、ずっと私達のそばで寝てたんだね。夜のうちに逃げちゃえばよかったのに」

　それとも、単純に疲れて爆睡しているのか。