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【フェヌSide】
「わ……っ」

血相を変えて質問攻めしてくるラオネに少し驚き仰け反る。かつん、とまた角が壁に当たった。
はじめこそ驚きながらも、一度二度目を瞬けば落ち着いて質問に答える。

「アルカディアスで。正確な座標は分かりませんが……この付近だったはずですよ」

ふ、と小さく息を吐く。
あの、一際甘い娘。あれがラオネの友人だというのならば殺さなくて幸いだ。

「星の力を持って居りまして。ええ、数時間前でしょうか。交戦いたしましたの」

【空亡Side】
「本質は違うが、性質が似ている気がする」

その人影はルカの知り合いではないという。ならばこの孤児院関係者か、或いは来客の女が連れてきたのだろうか。
どちらにしろ、星の契約者であるならば空亡にとっては警戒すべき相手ではなく、友好な相手だ。
空亡は躊躇いなく立ち上がると窓へ手をかけ、バッと開く。外の冷気が入り込んできた。

「こんばんは。外は寒くないのだろうか」

そう、突然外にいた機械少女へ声をかけたのだ。