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>>31
彼女は自分と同じ経験があると知り胸が高鳴る
リヒャルト「実は私もこの街に辿り着く前に貴女と似た様な経験をした事があるんです」
ならばきっと！私の艱難辛苦も理解してくれる筈！今こそ語ろうではないか！
リヒャルト「私､ある町の町長に演奏を依頼された事があるのですが｡そいつも町の奴らも芸術という物を知らぬ凡蔵でしてねぇ｡私の素晴らしい演奏を聞いても拍手も喝采も無し！ましてや破格の値段で演奏を引き受けたというのに､あの愚者はなんて言ったと思いますか！？『お前の演奏には一銭の価値も無い』と！他でも無い！この私に！最大級の罵声を！」