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>>71

「え、マジ？」

そう指摘されて、パッと反射的に頬に自身の手を添えつつも目をぱちくりさせて。“げっそりしている”と言われて思い出されるのは、今朝見た夢の感触、イメージだろう。今はもうあんまり思い出せないものの何となく不安な気分になり、夢のイメージを払拭するように軽く目を瞑って。

「げ、やっぱ走ることになるのかぁ。……まぁ良いや、とりあえず顔洗ってくる」

笑みを浮かべている相手とは対照的に、朝っぱらから走るのは嫌だとあからさまな溜息を吐く。が、すぐに小さく首を振りつつ気持ちを切り替えればそう言い、早速洗面所の方へと向かっていき。その途中、相手に伝え損ねたことがあるのをふと思い出しては「鈴里先行ってていいからー」と廊下から呼びかけて