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□少女について□
瞳の欲しい少女の備考。

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赤は鮮やかな血色を。
青は透き通る透明感を。
黄は輝かしい生命力を。

緑、紫、ピンク、白、藍…色の数だけ、得られる効果が変わる。
夢のような万能薬。

「お母様、お母様。教えていただきたいの。聞いてくださるかしら？」
絨毯の敷かれた広い部屋、鼻歌を歌い楽しそうな少女がそこにいる。
色褪せた本を開き、頬杖をつきながら尋ねる声には、誰も答えない。

「お母様、お母様。嬉しいわ、聞いてくださるのね」
虚空に向かって、少女は一際明るい声で言う。

「お母様、お母様。教えていただきたいの。…蘇りの薬って、何色かしら？」
少女は首を傾げて尋ねる。
尋ねた声は、部屋に小さく響いて、消える。

「お母様、お母様。残念だわ。お母様も分からないのね」
それなら、とつぶやいて、少女は色褪せた本を手放し、扉に手をかける。
「お父様に相談しないと」


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「_____お父様、少しよろしくて？」
呼ばれた男が、振り返る。
「私、欲しいものがあるのです。聞いてくださるかしら？」
男が、微笑みながら小さくうなずく。


「私、色とりどりの瞳が欲しいのです」
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能力：死者と会話ができる。
方法：死者に対し、二回呼びかける。