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Re: 【指名制恋愛】逢魔が時さえ永遠に【募集中】 ( No.15 )
日時: 2021/07/20 09:26
名前: Noie (ID: X2iPJYSg)

>>12

( /少々遅れました!すみません! )


 怖くなかった、といえば嘘になる。けれど、突然姿を見せなくなった友人たちを探し回り、それでも生きている人の気配を感じれなかったこれまでの時間を考えると、確かな人の気配は寧ろ安堵に繋がっていた。
 申し訳なさげに、こちらを心底気遣った声色と動作で姿を見せた男の人。黒色の衣装に帽子…だろうか。全体的に暗い色彩だが丁寧な心遣いの滲む彼に警戒心を抱くことなど出来なくて、つい先程生死を彷徨っていたことも忘れて緩んだ頬が作った笑みで答えた。

ツユリ「 いえ! あの……大丈夫です! わたし、ここに来てから初めて人に会えたものだからびっくりしてしまっただけで、むしろ会えてよかったくらいで! それで、その……あなたはこの村の方、ですか? 」

 はっきりとした言葉を紡ぐうちに、意識も明瞭になっていく。どこからどう尋ねていいものかわからず、セーフラインを探るように当たり障りない質問をした後、癖のように眼鏡のブリッジに手を伸ばして、気がつく。直前まで気を失っていたせいだと思っていた視界のぼやけがいっこうに治らないこと、目元に伸ばした指先に当たるいつもの感触がないこと。ちら、と湖に視線をやる。
 …この湖の底、なんだろうなぁ、と理解する。ため息を漏らしそうなのをグッと堪えて、現れた彼に視線を戻し、黒色を纏う彼の仔細を確認しようと、無意識にピントを合わせるように目を細めた。