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『愛しい私の坊や｡さぁ､母の元へおいで』
ヤヨイ
上半身は緩やかなウェーブのかかった黒髪の美しい女性だが下半身は巨大な斑柄の蛇となっている

ある村に住む仲睦まじい夫婦だったが､その村において双子は『忌まわしき存在自体』とされておりヤヨイ達夫婦の元に生まれた待望の子供は双子でだった為に『忌み子を産んだ』として迫害を受ける
最終的には人柱として子供達や夫の死体と共に生き埋めにされ今の様な化け物と化した

生前の記憶はほとんど無く､残っているのは執着心じみた母性のみ｡しかし我が子の顔すら思い出せない為か『人間』を見かけたら抱きしめようとしてはその蛇のような下半身と凄まじい腕力で全身の骨を砕き絞め殺してしまう



「『アレックス』再起動完了しました｡ご命令を」
アレックス
無機質な彼女の雰囲気によく合うぱっつん姫カットの白い髪に､作り物のように整った赤い瞳の少女
服装も､粗末な白いワンピースのみ
しかし､後述の影響か表情は乏しく笑う事すら滅多に無い

遠い昔に亡国となった独裁国家が秘密裏に試作したアンドロイド型兵器
国中の技術を余すこと無く注がれ製造されたが､敗戦間近になると技術の漏洩や鹵獲を恐れた上層部により全データを削除され電源も落とされた状態で逢魔村に放棄された

前述のデータ削除の影響か､かなりの無知
感情らしき物もかつては存在したが現在はかなり希薄になってしまっている

彼女を感情豊かで愛らしい『少女』にするか､無感情で人を殺す『兵器』にするかは彼女に関わる人物次第だろう



『いかないで…私を一人にしないで…』
ナタリア
黒い喪服に身を包んだ青い瞳の美しい女性
黒いベールですっぽりと顔を覆い隠した姿は､未亡人と言うよりは人形を操る『黒衣』にも見える
髪の色は焦げ茶色だが､その服装のせいか知っている物は少ない

呪われた人形屋敷と揶揄される屋敷の女主人
非常にシャイで他の世界と関わることが苦手なので､大きな屋敷のカーテンは一枚も空いておらず使用人すらいないらしい

とある富豪の一人娘だったが､幼い頃から他人と関わる事が苦手なせいで両親から疎まれ人形職人の祖母と祖母の作る人形だけが彼女の心の拠り所だった
祖母が亡くなると､逢魔村の噂を聞いた両親により村に捨てられる
村に捨てられても彼女は､かつての祖母の様に人形を作ることを止めない｡作られた人形達は何時しか逢魔村の住人さえも生きていると錯覚する程の精巧さになっていた