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>>33

【紫クロッカス/アパート】

ん、と金木犀に扉の前から離れてもらったクロッカスは慣れた手つきでズボンのポケットを探る。
鍵を出しカチャリと鍵を開け、扉を開け自身が一足先に入り、靴箱の棚の上に貰った果物などを置く。

「どうぞ　金木犀さんもお入りになってくださいな」

空いた腕で扉を支え、金木犀が入りやすいようにする。
クロッカスの部屋は綺麗で少し雑ではあるものの粗方の整頓はされている。
それでも目を引くのは台所の方であり、一人暮らしには大きい鍋が置かれていたりとまるで誰かとつい最近まで暮らしてた様に見える。