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- case - 01 / Alma - prisoner ( No.26 )
- 日時: 2022/02/20 22:32
- 名前: 浅葱 (ID: O/vit.nk)
>>25
あなたの言葉に、アルマは音が鳴りそうなほどに長い睫毛をぱちりと瞬かせた。
「そう言われたらそうだね。ごめんごめん。普通だったら、この時点でどっちか死んでるしね。話せるわけないか。意外とものの道理が分かってるんだね、スイーツ。」
アルマは戯けた口調で話しながら、両手を開いたままひらひらと振って見せる。
その後に、周囲の野次や揶揄など関係ないとばかりにあなたの頰に手を添え、膝を折り、無防備にしゃがんでみせた。先程蹴られたというのに、わざわざあなたが手を出し易い位置に、急所たる頭を据えて、あなたを見上げる。
「けど、マジで神経質で世間知らずなんだね。キミが男でも、お嬢さんはお嬢さんだよ。キミ、まるでプリスクールの女児童みたいだからね。自分がどう見えるかくらいは考えようね、親愛なるカマ野郎。」
そうして口を開いたかと思えば、それこそプリスクールの教師のような柔和な笑みを浮かべ、容赦のない罵倒と非難を口にする。囚人達はそれに更に沸き、爆音の如き笑いが壁を震わせ、強固な筈のコンクリートの天井からぱらりと砂が落ちた。看守はそれを興味なさげに見遣っただけ。あとは退屈そうにあくびを噛み殺し、事態を静観するのみだ。
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