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>>46

　檻の中にいる青年達は、静かにあなたを見据えている。一人は、アルマのような天に祝福された美しさには劣るが、一般的に見れば美男子と称されるべき青年だ。もう一人は、檻の隅で座り込み、必死に何かに祈っている。

「あ～……。アンタ、アルマに戯れつかれてた奴か。」

　青年は夜の闇のように暗い瞳をあなたへ向け、不躾にあなたを指差す。短い金髪はぼさぼさに乱れ、艶を失っている。顔色も悪く、隈も濃いが、健康体であれば大層な美男子だったであろう。

「オレはカナン。隅にいるのはメルロ。マ、宜しく。」

　カナンは片手を突き出し、あなたに握手を求める。メルロはそれを見ようともせず、両手を組み、ひょろりと長い体を丸めてぶつぶつと何やら祈っているだけだ。