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- かみさまのラルム【参加者募集】
- 日時: 2018/10/18 21:36
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: ejYHSi8p)
――――その島に聳え立つは三つの塔。
――――ねえ、私達って何なのかしら。
――――知らないってば、僕だって分からないんだから。
【募集開始】
>>1 【序章】
>>2 【世界観】
>>3 【用語、エリア】
>>4 【名簿、キャラ作成シート】
>>5 【ルール】
スレッド建設日 【2017/07/15】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.16 )
- 日時: 2017/07/21 01:52
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: DxncmFYg)
【中央街にて/ヴェールニル】
前ではなく、横でもなく、何一つ見えることのない背後から声をかけられたヴェールニルはその肩を大きく震わせた。ちょうど、いつもの卵を手にとった時である。生まれて何千年単位で不器用のヴェールニルだ。皆の想像を裏切らない、むしろ何故そうなったと言われんばかりに綺麗な放物線を描く卵たち。そうして、手に取っていた卵たちをもれなく全て地面に叩きつけたヴェールニルは、その瞳にじんわりと涙を溜めながら、「おっ、お見苦しいところをすみませ……、あわわわ。」と、声をかけてきた男性と、鬼のような形相(しかし、これが思い込みだとは気づいていないようだ)の店の主人とを見る。
「ちょっ、ちょっと、ちょっと待っててください。卵の代金、払ってこなきゃ。でも、家で買うようのも買わなきゃだから、新しいのも持ってこな……きゃっ。」
慌てて目を回しながら、再度手にとった卵をもつるりと手を滑らせた。悲しきかな今度は二割が割れずに綺麗な姿を保っている。いよいよ情けなくなってきた。後ろに男性は優しく声をかけてきただけなのに、何故ひとりで目を回して、あまつさえ、店側にも迷惑をかけている。そうして泣き出す前に、店の主人が「お金、一パック分でもいいから落ち着いて。」なんて言ってくるものだから、涙をこらえてお金を渡すのが精一杯だった。結局、何も買えずにしょんぼりとしながら、ヴェールニルは改めて男性に向いた。
「お見苦しい、ところを、申し訳、ございませ……、」
ようやっと言葉を紡いで、相手の顔を見た。まさに、涙。その美貌は大陸の人間だったら言葉を失うほどである。が、彼の頭にぴょんぴょんと縦横無尽にはねる寝癖のほうについつい目がいってしまい、はねる寝癖を視線でおってしまった。
「あっ、えっと、そう。初めまして、かしら。」
>>15
【赤の教会/ミッドナイト】
愛を、赤と例えるならば、私の色は悲しい夜の色。私はそんな夜に流す涙にはなりたくないから、毎日、誰かに愛を囁いて、一夜の真っ赤な愛に燃え、そうして朝にはほんの少しの香水の匂いを残して、色もなく消えるのだ。私はミッドナイト。真夜中の、私である。最近はめっきり女遊びもしなくなったが、赤の教会の前に立つと否が応にも一番最初の女を思い出す。まだ、何百年に渡り、愛に焦がれ、恋をし、この教会の前で愛を誓ったあの時を、私は何千年も忘れずに、今こうして赤の教会のベンチに何をするわけでもなく座っているのである。自分の隣に座る人なんてものはいないのに、綺麗な一人、座れるスペースを設けて、ミッドナイトはその髪を風に揺らしている。
「心地いい風だ。私が愛を囁くにはこういうゆっくりな風がいい。言葉のひとつひとつが、貴方の耳に届くように。」
誰に言うでもなく、ミッドナイトはそう呟いた。もはや、癖となっているそれをどこの誰が、聞くのだろうか。
>>ALL
【ミッドナイトのALL文も投げてみました。ミッドナイト、なぜか過去に何かありそうな文章になってしまって書いた本人がフフッってなってます。】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.17 )
- 日時: 2017/07/21 22:21
- 名前: ろっか (ID: O7xH2wYh)
>>16
【赤の教会/シアン】
「風はいつも同じじゃないでしょ?それでは風に流されて、言葉が攫われてしまうんじゃない?」
シアンは朝から忙しなく動いていた。
朝食にりんごを買いに市場へ行けば、常連さんへのおまけと店主に一つ貰い、二つの綺麗な赤い実を袋に詰めた。
塔への帰り道、赤の幼い少女(に見えるだけで実際は多分自分より年上)に髪を弄らせて欲しい、とのことで長く一切手の加えられていない髪を好きなように弄られて、ところどころに花を指された。
その少女が満足したようで、機嫌良く家路を急いでいた。
ふと、赤の教会前を通った時。どこからともなく誘うような甘い香りがしてきた。
好奇心から香りを辿ると、見知った後ろ姿が見えた。
青の男だと理解して、シアンはくるりと踵を返した。青を好まないシアンは、青を避ける。自分の色は良いのかと問われれば答えはNOに決まっているのに。
けれども、言葉を聞いてしまった。確実な独り言を聞いてしまった。聞くつもりはなかったのだけれど、どこか忍びなくて。
振り返り、もう一度男の背中を見ると、酷く寂しそうに見えた。
彼の座るベンチには、人が一人座れるようなスペースがあって。それが余計に彼の心境を周りの空気が吐露しているようだった。
ふぅと息を吐き、ゆっくり彼の背中に近づいた。
そして冒頭の言葉をかけた。
その隣に座るのはなんだか忍びなくて、彼の背もたれに手をかけ、上から彼の顔を覗き込んだ。背の高い彼でも、椅子に座ればシアンよりも小さい。
「こんにちはミッドナイト。昔の女へ思いでも馳せてたの?」
我らディユー・ラルムは、生まれながらにして誰しも美しい容姿を持つ。が、彼は特に女性を惑わす美貌だった。切れ長の目元に伸びる睫毛はまるで蝶を思わせる。左目元の泣きぼくろは只ならぬ色気を振りまいていて、恋慕の感情も感じたことのないシアンも、至近距離からの瞳には酔い痴れそうだった。
【ヴェールニルちゃんへの声のかけ方を悩んでいたら完全に出遅れたろっかですどうも。という訳でミッドナイトくんに声をかけさせて貰いました。
シアンの性格からして、見知らぬ青のディユー・ラルムには声をかけないかなぁと思ったので勝手に知り合い設定になってしまいましたが、不都合がありましたらすぐに修正致します。】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.18 )
- 日時: 2017/07/21 23:53
- 名前: ツクリ ◆Z2nUHKhJJ. (ID: F80.MhYN)
>>16
【 in 中央街 / ハッピーバースディ 】
案の定突然の声かけに驚いたのだろう彼女の肩がびくりと跳ね――彼女が手にしていた卵はひとつ残らず見事な放物線を描き、脆い殻が落下の衝撃に耐えきれる筈もなく。ハッピーバースディは地面にその新鮮そうな中身が広がるのを呆気に取られて眺めていた。「えっ!?」と思わず声も出た。
女性の美しい造作が混乱気味に歪み、あたたかい黄色の瞳が揺れる。ハッピーバースディはどうしたら良いのか分からず、ただただ心のなかで彼女を応援した。店主と女性のやり取りを見まもりながら思う、自分はとんでもないやらかしをしたのではないだろうか。考えたら認識の外から不躾に登場するなど闇討ちじみた所業ではないか。常日頃からお前は配慮が足りないと指摘されてきたハッピーバースディも、今回のハプニングには流石に一抹の責任を自覚した。
「あ、えっと、全然見苦しくなんかなかった! ……あの、そう、俺と君は初めましてなんだけど」
まさか『不思議な動きをしていたから思わず声をかけてしまった』と言うわけにもいかず、いや最初は言おうと思っていたのだけれど、あまりに失礼なのではと思い直して口をつぐむ。
とりあえずは自己紹介と謝罪だろう。絞り出した常識からアイディアを得て、ハッピーバースディは店主に声をかけた。精一杯の誠意の証である卵のパックを差し出しながら、失敗をして怒られる手前の情けない顔で、けれどハッピーバースディは女性の目を真っ直ぐ見た。
「びっくりさせてごめんなさい。これお詫びです! あと、俺はハッピーバースディっていいます!」
言いながら勢いよく頭をさげる。初対面の女性に卵を差し出しながら自己紹介をする男、という謎の光景が完成した。
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.19 )
- 日時: 2017/07/22 02:14
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: DxncmFYg)
- 参照: http://どうやったら人が来てくれるのかしら。なんて。
>>17
【赤の教会にて/ミッドナイト】
独り言を拾われたのは久方ぶりで、しばらく返事があることに気づかず、ただひたすらに天に伸びる教会を眺めていると、上からひょこりと青い髪が見えた。ミッドナイトとは違う色のきれいな髪を、視界に認めた時、ようやくミッドナイトはその人物を理解した。青の塔で何度も見かけたことがある。彼女は名をシアンと言った。
「おや、それもいいじゃないか。そうして聞き返されるのも、また鉄壁のようでなかなか乙だ。それに、君の髪の毛の花が風で飛んでいった時に、私はまた自然と君に愛を囁くのだろうからね。」
ミッドナイトはそう言って、ベンチのあいているところをポンポンと叩いて、「おいで。」と小さく発した。
女性がいれば、愛を囁く。そこに確固たるものがなくても。今の私は風よりも軽く漂い、雪よりも淡く消える。私を熱く焦がしたものはもうこの島にはなくて、これからも見つからないだろう。永遠と彷徨うのは無限回廊。
「ところで、こんなところでどうしたんだい。ミス・シアン? 君の頬にそっくりな苹果と、君にしては珍しく髪に花なんかさして。ああ、霞む、霞むね。君は綺麗だから、どうしてもその鮮やかな花達がモノクロなのかもしれないと、そう錯覚してしまうよ。」
【全然大丈夫です◎むしろ、こういう自然に知り合いとして入れるのもなりオリの醍醐味ですからね!】
>>18
【ヴェールニル/中央街にて】
「えっ、そんな。私、不器用でこんなこと日常茶飯事というか。日常茶飯事にしてはいけないのだけれど。とにかく、顔をあげてください。」
深呼吸を一回、少し落ち着いたヴェールニルは男性――――――ハッピーバースディの手から卵を受け取り「ありがとうございます。」と微笑んだ。
「私はヴェールニルです。お気軽にヴェルと呼んでください。なんて、こんなことはじめましての人に言うのはおかしいかしら。でも、こんな醜態をさらしたのだもの、今更ですね。」
相手の自己紹介にそう返せば、ヴェールニルは買った卵を自分の持っていたバッグにいれた。
「あなたも、お買い物の途中かしら。申し訳ありません。お邪魔をしてしまって。」
相手の荷物をちらりと見て、思う。この人は一体何を作ろうとしているのだろう。唐辛子に、オレンジに……キュウリ? 他にもいろんな食材がその手の袋の中には入っているが、自分の知る限りこれらで作る料理は思いつかない。オレンジなどは単体で食すのかもしれないが。それとも、実はこの人はとてもお料理が上手で、レシピ通りなんて通り越して、独創的なお料理を作るのかもしれない。誰にも思いつかないような、素敵なものを。
「あっ、あの、時に、ハッピーバースディさん。えっと、朝食は何をいただくのですか?」
もしかしたら、自分の知らない料理の名前が飛び出してくるかもしれない。そう期待をしながら、斜め上にある相手の目を見つめた。その目は、好奇心できらきらと輝いていた。
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.20 )
- 日時: 2017/07/23 01:39
- 名前: ろっか (ID: O7xH2wYh)
>>19
【赤の教会/シアン】
「囁かなくて結構。私そういうの苦手なの。」
可笑しそうに微笑み、彼の言葉を真に受けない。それが上手いやり方だとシアンは思う。
一々それに惑わされては、たまったもんじゃないと。
目の前の男に誘われて、彼の隣へと座った。
「りんごは朝ご飯よ。店主さんに一つおまけで貰ったの。お一ついかが?」
そうして彼の手のひらに一つ果実を置いて、自分の分に齧りついた。甘く優しい味が好きで、毎朝といって良いほど食べている。兄はこの果実を好まなかったなと、ほんの少し思い出して。
そうして彼の言葉を聞いて、シアンは少し吹き出してしまった。
「あらそう…ふふふっ髪の花は赤いとても可愛らしい少女がさしてくれたのだけれど、そんなふうにいってしまうと、その少女に失礼じゃない?」
そうして自分の髪にさされた一つの花を、文字通り真夜中の髪へと移す。
「愛を囁く相手は一人に絞った方が良いよ。みんな平等に愛すなんて、神様以外には大役過ぎるし、それに何より、女の嫉妬は怖いわよ?」
【そういって下さり安心しました。いやぁミッドナイトくんかっこいいですねニヤニヤしてしまう…シアンちゃんは恋愛音痴なので中々揺らぎません。主は大分揺らいでますけどね】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.21 )
- 日時: 2017/07/23 03:38
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: DxncmFYg)
>>20
【赤の教会にて/ミッドナイト】
「嫉妬をされるくらい、誰かに愛されてみたいね。私十分生きたし、心を許した友人ももういないから、殺されてもその女性のことを愛して死ねるだろう。そうは言っても、私よりも生きているラルムは星の数ほどいるのだけれどね。」
差し出されたりんごをありがとう、と受け取るも口にすることはせず、両手で軽く持ちながら話を続ける。
「男の私に花を挿したって似合いやしないだろう。やはり花には女性だね。」
花に軽く触りながらそんなことを言う。それでも外すことはせずに、微笑んだ。ミッドナイトの暗い髪の毛に、鮮やかな花は映える。髪の毛と同じ色の睫毛を伏せながら、ミッドナイトはその薄い唇から言葉を紡ぎ出す。
「おや、つれない。君は私に私の色を嫌いになれというのかい? 一人での真夜中は悲しいんだよ。」
艶やかに、その唇は弧を描いてまるで誘うように首を傾けた。しかし、ここ二千年誰かと夜を共にした記憶はないし、今だってする気はない。全てでまかせだ。ミッドナイトが愛していると囁くものは世界中だけれど、本当に愛したものは二つしかない。一番最初に恋をした女と、そして何より“あの氷柱”である。
まあ、それは置いといて。彼女とこうしてゆっくり話すのは自分の記憶の中では初めてだった。今までは、挨拶程度、それというのも、彼女から発せられる仄かな拒絶がミッドナイトにそれ以上の侵入を許さなかった。完全に拒絶されるまで愛を囁く気にはならなかったからだ。しかし、今日の朝は珍しく……というか初めて向こうから話しかけてきたものだから、こうして話しているわけだが。
「ところで、私に何か用事でも?」
やはり、何か理由があるのかもしれないと、そんな質問を投げかけた。
【カッコよくできてますかね? いかんせん男のキャラを動かすのが苦手で。多分、彼も恋愛はしないのだろうなあと。彼のテーマは過去と諦め。なので。】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.22 )
- 日時: 2017/07/23 20:54
- 名前: ツクリ ◆Z2nUHKhJJ. (ID: tVOKPYTM)
>>19
【 in 中央街 / ハッピーバースディ 】
「ヴェールニル! 綺麗な響きの素敵な名前だね! 略すのが勿体ないぐらい。よろしくね、ヴェル」
ハッピーバースディは先ほどのハプニングを回想した。醜態だなんて思わないけれど、確かに今さら何かを取り繕うには衝撃的な出会いだっただろう。元々初対面から距離を詰めすぎる悪癖持ちのハッピーバースディにはあまり関係ない話だが。
「うん? 俺の朝食は――ええと――」
種族柄大陸で言う絶世の美人は見慣れているものの、じっと向けられる澄んだ瞳に少しばかりたじろぐ。いつかもし大陸の人が見たならうっかり魂を手放して帰って来なくなるんじゃなかろうか、と割りと本気の余計な心配をしながら、ハッピーバースディはがさごそと手提げのなかを漁った。
色とりどりの食材はどれも目に鮮やかな色のものばかり。それがハッピーバースディの選定基準なのだから当然の事だけれど。
「俺朝は結構食う……、あ、昼も夜も沢山食べるか。だから結構食べごたえのあるもの作ろうと思って。紫と、赤色……唐辛子と、黄色のパプリカ、あと味に飽きないようにオレンジ。全部入れてパスタ入れて煮るだけ! あんまり手間はかけないんだけど」
紫色のキャベツなんて面白いよね? と紫キャベツを掲げながら微笑む。食べられそうな組み合わせではある。
そういえばヴェルは卵を選んでいたのだっけ、と思い出し、首を傾げて問い返す。
「ヴェルは卵でどんなのを作るの?」
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.23 )
- 日時: 2017/07/24 00:48
- 名前: ろっか (ID: O7xH2wYh)
>>21
【赤の教会/シアン】
「自分に殺意を持った相手を愛せるなんて、案外貴方の愛は重いのかな。あぁいや冗談だった?それならごめんなさいね、私そういう話は少し知識が薄いから。」
知識が薄いというよりか、関心がないといった方が正しいだろう。人との言葉の交え方は、いつからこんなに難しく感じるようになったのか。
「そうね、けれども花はそのまま地に咲き誇るべきだと思うな。地に強く根付き、そして自分の存在を美しく誇る姿は何より尊いもの。それに私、花が好きなの。だって花は、自ら命を落とす道を選ぶことさえ出来ないでしょう?健気で素敵、あの人よりもずっと。」
最後の言葉はとても小さく。酷く寂しそうに、それでもどこか憎たらしそうに花を見つめる瞳の色は、感情の入り混じりをうつさないように、混じり気のない美しい青だった。
そうして彼の言葉に少し驚いた様子で彼をみた。
「あら、別に一人でいろとは言っていないわ。ただ一人に絞れと言っただけよ。それに、真夜中の一人で眠る寒さは、決して貴方だけが感じるものではないのよ。」
ゆらりと手のひらを見つめて、片手で自分の肩を抱いた。寒いのは、冷たいのは嫌い。何よりも大嫌いなのだ。だって冷たいのは痛いじゃないか、寒いのは寂しいじゃないか、寂しいのは悲しいじゃないか。シアンは少しだけ睫毛を震わせて、すっと視線をあげた。
そうしてミッドナイトの言葉を聞いて、特に用事もないのに声をかけたことを自分でも珍しいと思った。どうして自分は青の、しかもあの人に近い色の彼に声をかけたのか。あぁそうか、とシアンは一人納得した。彼はあの人に似ていて、無意識のうちに思い出していたのか。
「別に用事はないのだけれど、迷惑だった?ごめんなさい。もしかして、昔の女の人の事でも考えてたの?それとも…あの噂の氷柱の事かしら。」
青の塔でも有名な彼の話。女遊びの激しい彼の本命は、という話を、何年も前に聞いた事がある。生まれて初めて見た氷柱。そんな話で彼が称された通り名は大分酷く、シアンも思わず笑ってしまったことを思い出し、また笑いを溢してしまった。
【そうですね、シアンのテーマも似たようなものです。でもシアンは少し未練がましいというかなんというか…キャラが安定しないです。】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.24 )
- 日時: 2017/07/24 02:28
- 名前: ゆきしま ◆BV.fqgxxRU (ID: DxncmFYg)
>>22
【中央街にて/ヴェールニル】
「あら、本当ですか? でも貴方のお名前も素敵。ふふっ、もしかして誕生日の日には“ハッピーバースデイ、ハッピーバースディさん”になるのかしら。なんて、子供みたいなこと言ってしまいましたね。忘れてください。」
自分で言ったことながら、ツボにハマったのか、忘れろと言った後も少しおかしそうに「ふふふふっ。」と口に手をおさえながら笑った。彼の誕生日も知らないのにその時になったら言ってみようだなんて考えて。
「紫キャベツに、唐辛子に、パプリカとオレンジでパスタ…………?」
彼の口から発せられたのは自分もよく知った、いや、むしろよく作る料理の名前であった。しかし、私の知っているレシピだと……唐辛子はペペロンチーノ、パプリカもまあ使うことはある、でもオレンジ? この中で一番個性的な味なのは唐辛子だからそれに合わせるとして、オレンジは果たして必要なのだろうか。いや、きっとおいしくなる秘訣があるのだろう。そうだ、そうに違うない。紫キャベツのことを面白いと言っていたことは、忘れるようにした。
「私はオムレツを。その、お恥ずかしながらオムレツがうまく作れたことがなく、練習中なんです。もう、練習を始めて三十年は経っているのだけど……。」
そう言って、先程買った卵以外のものを見せた。ひき肉にトマトに玉ねぎ、塩胡椒は家にあるから大丈夫だとして。見せた食材は全てひとりで、ましてや女性が食べるにしては多過ぎる量だった。そう、まるで、もうひとり、食べる人がいるような。
「毎朝毎朝焦がしちゃうんです。どうしてかしら。」
>>23
【赤の教会にて/ミッドナイト】
「自分で死ねないから生きているのは、健気なのかい。それは、――――――、」
諦め、だろう。しかし、ミッドナイトはそれを口に出すことはしなかった。彼女がそれを誇りだと、尊いものだと考えているのなら自分にそれを否定する権利は一つもない。彼女の尻すぼみな言葉に、ちゃちゃを入れるような真似も、したくはなかった。自分は彼女のことを一切知らないから、変に同情するつもりもないけれど、能天気でいられそうにもなかった。彼女の綺麗な瞳はただひたすら花に注がれていて、何か思うところでもあるのだろうか、なんてことを思ったりもした。
「誰が夜の寂しさを感じようが、それは私には関係ないだろう。寂しいのなら誰かを探せばいいのさ。私はいつでも天蓋の下で待っているよ。私に向かって、手を伸ばしてくれれば、私はそれを優しく引くだけでいいのさ。」
私の身体の火照りを鎮めてくれるのならそれも結構、私は熱いのは苦手なんだ。そんなことも冗談交じりにいえば、白く長い指を自らの唇に這わせて。最後に、自分の小指を唇に当てながら、「そうしたら、朝まで寝かせてはあげない。」と、笑うと、そのまま小指を相手の唇へと差し出した。
「私が愛しているものを教えてもらいたかったら、私を愛してご覧。そうしたら、数多の女性を教えよう。私と、氷柱のことを知りたかったら私の唇でも奪ってみることだね。」
既に、島の多くの女性が知っている自分のことをシアンが言えば、ミッドナイトは微笑んで誤魔化した。自分が一番愛した女のことは、一切触れずに、ミッドナイトはそのまま話をそらす。
「もう、この花はお役御免でいいかい。誇り高く咲く花が好きなのであれば、この子はいらないだろう。」
シアンが自分の頭につけた花をとれば、無慈悲にも、そのまま地面に落とした。
【キャラが安定しないの私もです。特にミッドナイトがぶれぶれで。段々と固めていかなければ。】
- Re: 【中文推奨】かみさまのラルム【募集開始】 ( No.25 )
- 日時: 2017/07/24 20:39
- 名前: 風見 ◆nrv7wQXjLE (ID: EbRIJM5s)
- 参照: http://pluscolorn.sub.jp/saido_get.php?1id=1229
【キャラ作成シート】
「私はエカルラートだ。よろしく頼む。……ああ、すまない。どうやら私は表情筋を動かすことが苦手らしくてな、別に怒っているわけではないんだ。君と出会えたことは非常に嬉しく思っている。」
「君はとても美しいな。ディユー・ラルムだからという理由だけではなくて、君自身がとっても魅力的なんだと私は思うよ。君に好かれる人はとても幸せ者だな。」
「こんなところでどうして泣いているんだ? ……ほう、君は迷子なのか。恥ずかしがることなんて何もないさ、生れたばかりじゃあ仕方がない。ちょうど私も赤の塔に行く途中でな。君さえよければ一緒に帰ろう。」
名前 【エカルラート】
年齢 【11379】
性別 【女】
性格 【正義感が強く、困っている人は放っておけない。良くも悪くもまっすぐで、思っていることは恥ずかしげもなく相手に伝えてしまったり、腹の探り合いなどの心理戦が苦手で、言葉を文字通りの意味で受け取ってしまうなどの単純さがある。しっかり者だと思われることが多く、本人も自分のことをそう思っているのだが、どこかズレており抜けている部分も多い。頼られることに慣れすぎて、誰かに頼ったり甘えたりすることが苦手。】
容姿 【身長165センチ。白い肌とは対照的な赤みが強い薄い唇が印象的である。まっすぐに伸びた髪は胸元ぐらいの長さだが、普段は白い髪ゴムでポニーテールに結んでいる。長い睫毛で縁取られた意志の強そうな瞳。てろっとした質感のシャツにスキニーパンツを合わせた格好が多く、肌寒いときはロングカーディガンを羽織っている。靴はワインレッドのパンプス。装飾品はほとんど身につけないが、鮮やかな赤色の宝石を加工して作られたイヤリングをつけている。右手の甲に雫のような模様がある。】
所属する塔 【赤の塔】
生まれた月 【秋の月】
誕生エリア 【中央街】
備考 【一人称は私。表情筋がほとんど動かず、初対面の人には怖がられたり近寄りがたい印象を与えてしまいがち。本人はそれをかなり気にしており、こっそりと笑顔の練習やマッサージをしているが効果は全く表れていない。男っぽい口調だが、料理や裁縫は得意といった女性らしい面もある。】
募集 【迷子になっていたところを助けたことがきっかけで、エカルラートに特別懐いてくれている赤の塔の人(1名)】
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