オリジナルなりきり掲示板

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日時: 2020/11/05 15:04
名前: 白露草 ◆y/Om/Jik36 (ID: gWkqmuUW)

 魔界の辺境地にある豪奢なアパートメント、クリーピーハウス。
 百年ほど前までは物好きなニンゲン達と魔物達がごちゃ混ぜに暮らしていた賑やかな場所であったが、近年のニンゲンの神秘離れ、それに伴った人間界と魔界の境界の明確化が成され、最早両者は相容れぬ存在となりクリーピーハウスは衰退。今まで居たニンゲンの入居者も去り、賑わいを無くした此処に用はないとばかりに次々と人外達も離れていった。残ったのは管理人である吸血鬼ネスフェリートゥ公とその孫、たった一人の従業員、そして僅かな物好き住民数人だけ。寂々としたクリーピーハウスの現状を嘆いたままネスフェリートゥ公は息を引き取った。

それから暫くして、しいんと静まり返ったロビーで彼の孫はぽつり呟いた。

 「……これではきっと駄目なのだ。祖父が遺してくれたこの家を守るのは、次は私の役割なのだから」

 幸い、近年人間界ではハロウィーンを盛大に祝う所が多くなっているそうではないか。昔々からハロウィーンは此方と彼方の境界を曖昧にさせる時期。そんな時なら、――いけるのでは?
 思い立ったが吉日、とはよく言ったもの。彼の孫は早急に広告をハウス内を掃除し、内装をやや明るめでニンゲン受けのするものに入れ替え、人間界へばらまくために広告を大量生産した。
 ――来たる十月。ニンゲン共よ、恐怖を実証し、我らを形而下のものとしたと思い込んだニンゲン共よ。この手を取るならば、今一度恐怖と歓喜に打ち震えよ!!



 
 【クリックありがとうございます。白露草と申します。ハロウィンも近い時期なので、ニンゲンと魔物が仲良く楽しく暮らす、そんな感じのホラー???スレを建ててみました。
  初建てなので至らない点も多くあると思いますが、興味を持って、ついでに参加してくださるととても嬉しいです!】



 ※募集中

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CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.7 )
日時: 2017/10/09 19:17
名前: 銀色の気まぐれ者 (ID: eso4ou16)

【気になったので参加してもいいでしょうか?あ、申し遅れました
 銀色の気まぐれ者と申します。以後お見知りおきを】

【またまたこんにちは、流沢藍蓮さん、よく作品で会いますねw】

Name【Tias · K · Phiacia(ティアス・ケー・フィアシア)】

Gender【男】

Age【10】

Character【誰にでも敬語を使っており、大人びていて10の印象はない
      気さくで話しやすく、優しくてどんな相手も尊重するのだが、
      悪口を言ったり、人を不快にさせるような行為に悪意があった
      場合は、その人の事が嫌いになる事が多い。意外と気まぐれだが
      生真面目で頑固、虐めや虐待が大嫌い。人の話を聞いて解決する
      のが得意。相談や愚痴をよく聞いている。いつも自分は謙遜する。
      キれたら暴力をふるう事もあるが、大体は相手が悪いもしくは
      相手が悪いと思っているので『ごめん』の一言さえ言わない。
      すこし子供っぽい(子供だが)。】

Appearance【顔は美少年という程でもないが、不細工という程でもない。
       強いて言えば不細工と美少年の真ん中の美少年にすこし寄っている
       ような感じである。肌は外にでるんだが焼けないらしい。
       肌が焼けているわけではないが、健康的。手入れなしだが、肌の質がいい
       髪は珍しい銀色で、光り輝いている。たまにはねている。
       目は澄んだ紺色で、たれ目でもつり目でもない、真ん中らへんの
       目である。二重まぶた。狼の銀色に煌く耳が頭の左右についており、
       狼の銀色に煌く尻尾がお尻らへんについている。ちゃんと人間の
       耳もついているが、飾りのようなものらしい。服装は真っ白の
       シャツの上に真っ白のポロシャツを着て、ズボンは黒色のジーンズを
       はいている。靴は青色で、スニーカー。いつも写真がはいったペンダントを
       身に着けており、中の写真には母と父、幼き頃の自分と妹がうつっている。
       身長は137.2cm、体重は32.1cm。

Race【狼男(Silvery wolf族という種族で、人前で狼になる事は
   ほとんどなく、いつも狼耳と狼尻尾をだした状態で生活している。)】

Reason【一部のコレクターというニンゲンに、銀色は珍しいからと両親を連れていかれ、
     妹と自分だけになったので住処を探している。両親はまだ生きており、サーカス
     の見世物になっているらしい。助けたいが、あんな大人数に、しかもあっちは
     対狼男用の銃をもっており、その銃にあたると一発で眠ってしまうので行こうにも行けない。】

Room number【602(展望デッキがお気に入り)】

Other【自分の部屋を使って相談所をひらいている。戦闘は強い方で、
    街でもよく知られているのでおまけやらなんやらを貰える事が多く、
    ボディーガードをやっているとよく褒められる。攻撃すると街の
    人に反撃されるので攻撃してくるような輩はいない。】

Relationship【一緒に住んでいる妹役お願いします。優しくて面倒見がいい感じの
        子で・・・同じ族で頼みます・・・容姿はご自由に。
        Camille=Knoxさんの『クリーピーハウスに来て初めて打ち解けられた人。
        性別種族問わず一名。親友のような関係になれればなと』の、のっかり希望】

Try Sample Voice

「初めまして、Tias · K · Phiaciaと申します。
 貴方もこちらへ引っ越してこられた方でしょうか?
 よろしくお願いしますね」

「ボディーガード・・・ですか?・・・やってみますが、期待はしないでくださいね」

「・・・それは本心でしょうか?・・・嘘等つかなくてもいいですよ」

【修正しました。】

Re: CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.8 )
日時: 2017/10/09 11:02
名前: 白露草 ◆y/Om/Jik36 (ID: UlJE/3RE)


【流沢藍蓮さん、初めまして。この度はご参加ありがとうございます!
 特に不備はございません。ルファくんには暗い過去をこのクリーピーハウスで少しでも和らげていってくれればな、と思います。
 また、ルトガーの募集にも乗っかってくださるということで、ありがとうございます!人外相手にすら物怖じされる事もある程度には威圧感のある風貌なので、ニンゲンで普通に接してくれるルファくんの存在はとても嬉しく思うことでしょう^^ ゆくゆくは吸血させてもらえるのかどうか…気になるところですね。
 
 では、メンバーが偶数人集まるか、もしくは主が二役目を作り終えるまで少々お待ちください。
 お暇があれば登録票にサンプルボイスなんかを入れて頂けると助かります】

 *

【銀色の気まぐれ者さん、初めまして。このスレに興味を持ってくださりとても嬉しいです!
 不備、というか少々不明なあるのでお聞きしたいのですが、役柄としては新規入居希望者でよろしいですか?また、これは細かな事なんですが、「・・・」を「…」に変えることは可能でしょうか…?

 こちらの不手際で入れ忘れていたサンプルボイスまで、ありがとうございます!早速登録票に追記させていただきますね。】

Re: CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.9 )
日時: 2017/10/09 12:03
名前: 流沢藍蓮 (ID: GfAStKpr)

>>8
 参加許可ありがとうございます。
 サンプルボイス(六つほど)追加しました。
 また、後で頭の中のイメージが変わりましたので、瞳の色を青緑から黒に変更しましたがよろしいでしょうか?
 のんびり待っていますね。
 よろしくお願いします。

Re: CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.10 )
日時: 2017/10/09 17:35
名前: 白露草 ◆y/Om/Jik36 (ID: UlJE/3RE)


*住民登録票


Name【Camille=Knox カミーユ=ノックス】
Gender【女】
Age【22歳】

Character【自分の目で見たものしか信じない現実主義者。しかし自分自身で消化しきれない事象は例えこの目で見たとしても容易に受け入れることができない常識や規範に生きるクソ生真面目な性格。賢いが柔軟性はない、そんな感じ。吐かれる嘘も吐く嘘も嫌い。正しいからこそ非常に生きにくい性を背負っている。そんな自分をどこか嫌悪していて、変化のきっかけになるかもしれない非人間達を戸惑いの目で見つつも歩み寄りたいと思っている。】
Appearance【きりっとした表情が特徴的で、意志の強さが伺えるエバーグリーンの瞳。赤茶系統の癖のないロングヘアー。身長は167センチ、筋肉も贅肉もない果ての細身。化粧っ気があまりなく、服装も無難なものをシンプルに着こなす。合わせやすいので上下どちらかに黒か白が入っていることが多い。フェミニンな服は似合わないという見立てから基本タイトなパンツスタイル。】

Race【ニンゲン】
Reason【たまたま拾ったチラシにあった「クリーピーハウス」の名に妙な既視感を覚えて。その名前は家の本棚に仕舞われるだけの曾祖母の日記に頻繁に登場した名であり、カミーユはそれを知っていた。昔読んだその日記の通り、曾祖母を虜にした非日常が待ち受けているのなら、わたしはそれを知りたいと思う。好奇心に負け、彼女は此処の住民となった。】
Room number【202】

Other【かつてのクリーピーハウスに住んでいた曾祖母を持つ以外は普通の22歳女子大学生。読書家で、現実主義というわりにファンタジー小説を好む。作り物として切り離して考えれば奇怪の類も好きなようだ。将来は密かに小説家を目指していたり。しかしそれを周囲に言うのは気恥ずかしいので、表向きは生物学者ということにしている。】
Relationship【クリーピーハウスに来て初めて打ち解けられた人。性別種族問わず一名。親友のような関係になれればなと】
Sample voice「カミーユ=ノックス、といいます。その、この手の現象には初めて首をつっこむの。お手柔らかにして頂けるとすごく助かるわ、すごく」
「クリーピーハウス、どこかで見たことがあると思ったの。本棚を漁ってみて思い出したわ。曾祖母の日記に何度も何度も書いてあったのよ、この名前。こんな不気味な家を、曾祖母は帰る場所としていたのね…」
「ひィっ!?そ、そうよね?魔界なんだもの、外をゾンビがうろつくくらいしてるか……」
「一つ決めていたことがあってね。此処に住み始めたら曾祖母のように日記を書いて、いつか幻想自叙伝として売り出すの。ふふっ、あなたにだから特別に話すんだから、秘密にしてね?」


【二役目です。では、スレ主が最初のロルを投下し次第本格的に本編開始としますね。
 新規入居者の方は任意で入居したてか入居して暫く経った頃かをお選びください】

CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.11 )
日時: 2017/10/09 17:40
名前: 鉛筆 (ID: W7Can3CF)

初めまして、参加させていただきたいと思います!
昔から住んでいる住人として参加させていただきたいと思っておりますが、至らない点ありましたら行っていただけたら嬉しいです。お願いいたします。



*住民登録票


Name【Emilios・Andreou/エミリオス・アンドレウ】
Gender【男性】
Age【300歳】

Character【おっとりとした穏やかで優しい性格。どことなく大雑把な印象も受けるが基本的には緩いだけ。ちょっとした失敗も後戻りできないような失敗も笑って済ませる図太い精神を持つ。常ににこにこ笑顔だったりうとうとと居眠りをしていたりするが、おしゃべりも大好きで、長い年月をかけて蓄積した知識を披露したり若者から新たな知識を吸収することも大好き。忘れてしまうことも時々あるが。
 読書が趣味でよく分厚い本を持ち歩いている。祖先から宝石の守護者と言われてきたこともあり、宝石関係の知識が豊富。そのほかにも森にはえる植物、住んでいる動物、魔物などに関する知識が豊富。時には森に遊びに行くと言ってふらっといなくなったりすることもある。見た目に反して動きは軽やか。
 好き嫌いなくいろんなものを食べる大食漢だが特に好きなのは甘いもの。辛い物は少し苦手だが刺激が新鮮だと最近はまってきている。争い事は嫌いで、話し合いで解決させるように試みたりもするが、最終的にはげんこつをしたり。喧嘩が強いわけではないが力は強い。】
Appearance【見た目の年齢は40代ほど。白髪交じりの栗色の髪を少し長めに伸ばし、青いリボンで一つに束ねており、髪と同じような色の顎鬚を生やしている。目は足れ目で琥珀に似た色の瞳をしており、細かい鎖のついた金縁の丸いレンズの眼鏡をかけている。くたびれたシャツと落ち着いた色のベスト、こげ茶のネクタイを着ており、時々古臭く分厚いコートを羽織っている。擦り切れたズボンを履き、厚底のがっしりとしたブーツを付けている。森に出かけるときはもっと動きやすい服装になり、大きなバックを背負っている。がっしりとした体型で身長は170センチほど。身長に関しては「ノームは小人のイメージがあるかもしれないが、私たちは背の高い種族でねぇ」とのこと。】

Race【ノーム】
Reason【生まれは深い森の中で一族の伝統通りにそこで過ごしていたが、100歳を迎えて成人した際にもっと自分の知らないことを知りたいと思い立って旅をすることにした。巡り巡ってクリーピーハウスの噂を聞き、ニンゲンと知り合えると心を躍らせて居住を申し込んだ。今ではすっかり寂しくなったが愛着もあるここを離れるのは寂しいと思い住み続けていた。】
Room number【104】

Other【旅先で買い物をするのが趣味だったらしく、その土地で買ったお土産品などをまだ大事にとっている。持っている本は図鑑関係が多く、本を貸してほしいと言われたら喜んで貸し出す。ノームと言えば小さな小人のおじいさん、というイメージがあるので最初はただの人間に間違われたりもして、知らない場所では人間と勘違いされ危害を加えられそうになるのが少し悩み。しっかりと地に足を付けているのが好きなので、高いところが少し苦手。両親は未だ健全です。】
Relationship【一緒におしゃべりしたり世話をしてくれたりする年下(種族は何でも構いません)】
Sample voice
「やぁ、こんにちは。今日もいい天気だねぇ……あぁ、私はエミリオス・アンドレウだよ。よろしく頼むね?」
「ここも随分寂しくなったが、最近はなんだか賑やかでいいねぇ。楽しみだなぁ」
「本かい? あぁ、そりゃあいいとも、貸してあげるよ。若いうちから学ぶことはよいことだよぉ、私もうれしいなぁ」

CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.12 )
日時: 2017/10/09 19:04
名前: 銀色の気まぐれ者 (ID: eso4ou16)

【あ、すみません書いておりませんでした。はい、新規入居希望者です
 すみません、いつも・・・を使っているもので・・・すぐに訂正しますが、
 いつもの習慣から間違えてしまう可能性があります・・・すみません】

Re: CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.13 )
日時: 2017/10/09 20:36
名前: 白露草 ◆y/Om/Jik36 (ID: UlJE/3RE)


【サンプルボイスの追加ありがとうございます!
 はい、瞳の色の変更確認しました。問題ないですよ^^】



【鉛筆さん、初めまして。スレッドに興味を持ってくださりありがとうございます!
 登録票に特に不備はありません。ぜひご参加ください。おっとりした物知りおじさん、いいですねぇ。お隣さんに欲しいくらいです。魔界に慣れないカミーユでもリラックスしてお話できそうだなぁ、なんて思ったのでもし絡んだ時には一緒にお話ししてくださると嬉しいです^^】



【いえいえ、こちらこそ人外内の役柄欄は設けていなくてすみません…。
 普段と勝手が違うとそうなってしまいますよね。目くじら立てて指摘するつもりはありませんので、書く時に出来るだけ意識していただければ大丈夫です。訂正ありがとうございます。】




【なんだか文章を書くのが遅くなりそうなので、スレ主を待たずしてもう本編開始しちゃいますね。無計画で申し訳ない……。
 皆様、最初はクリーピーハウス内のどこかからのスタートでお願いします。その後は会話の流れで外へ出るのも街へ出るのも自由ですので!】

CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.14 )
日時: 2017/10/09 21:46
名前: 銀色の気まぐれ者 (ID: eso4ou16)

【えっと・・・もうからみ文を投稿してもよろしいでしょうか?だめなら
 スルーで構わないので・・・妹役早く来ないと流れが・・・募集中です
 だれかお願いします!】

ここが新しい家か・・・そう、ここはクリーピーハウス。今は新しい部屋の扉の前にいる。
引っ越しのものが全然終わっていないので、妹はケンタウロスさんに預かってもらって
いる。お店の人とは仲が良くて、信頼できる。でも、ニンゲンはすぐ裏切るそうだ。
でも、裏切らない奴もいる。そういう奴と仲良くなりたい。とにかく荷物を置いて、
挨拶に行かなくちゃ。えっと・・・とりあえずLudger=Nesugerituさんにご挨拶に
行こうかな・・・今は午後5時、吸血鬼だしこの時間は起きているだろう・・・恐らく。
他の人はよくわからないし、どういう人がどの部屋にいるのか聞いて、ご挨拶に
行かなくては・・・用意していた手作りのホールケーキ型のガトーショコラを一切れ切り、
ケーキをいれる白い箱へいれ、粉糖をたっぷりかけて箱をしめ、それを持って
101に向かってインターホンを押す

「602に引っ越してきたTias · K · Phiaciaと申します。ご挨拶に
 伺ったのですが、ガトーショコラはいかがでしょうか?」

礼儀ただしくしなくては・・・どんな方なのだろうか?いい人だといいな

CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.15 )
日時: 2017/10/09 22:05
名前: 鉛筆 (ID: W7Can3CF)

参加許可ありがとうございますっ! うわああ是非からめる機会ありましたらよろしくお願いします。ずっといるのでカミーユさんの曾祖母の方とお話したこともあるのかな、とか先代のクリーピーハウスの管理人の方とも面識があったのかななどいろいろ考えておりました……! 不慣れなものですがどうぞよろしくお願いいたします。

Re: CREEPY HOUSE in the Dark【募集開始】 ( No.16 )
日時: 2017/10/10 00:28
名前: 流沢藍蓮 (ID: GfAStKpr)

【絡み文を投稿していいのかはわかりませんが。
 とりあえず投稿してみます。
 何かありましたらお申し付けください。
 ちなみにルファは来たばかりの設定です。これは彼の前日譚……】


  ◆


「何で言うことに従わないんだッ!」

 迫ってきた大きな手。
 紫色の少年は、殴られて大きく吹っ飛ばされた。
 彼は、自分を殴った相手――父親を見る。その隣では、母親がヒステリックに叫んでいた。

「あなたは死んだあの子の分も、頑張らなくちゃいけないのよ! 医者になりたくないですって? 勉強したくないですって? そんなこと――あの子は、ファビオは絶対に言わなかったのに、お前はなんてことを!」
「……もう、いいよ。僕は、要らない子なんだろ」

 殴られた頬を片手で押えながらも。少年は冷めた目で両親を見た。
 自分に期待ばかりしかしない両親。いつまでも死んだ兄の面影を求め、兄とは全く違う人間である彼にさえ、兄になれと、兄と同じ道を行けと強要する両親。

 彼にはそれが、ひどく滑稽に見えた。
 馬鹿みたいだ、と思う。
 いくら弟に兄を投影したところで。死んだ人間は戻ってこないのに。
 紫色の華奢な少年は立ち上がり、痛む頬を押さえながらも歩き出す。
 その背を「滑稽な人たち」が呼びとめた。

「どこへ行くんだ!」
「勝手な行動は許さないわ!」

 勝手な行動。ならば彼が自由を求めようとすることは「勝手」なことなのだろうか。
 子供は親に逆らってはいけないのか? おかしいだろう。
 だから彼は。これまで親に従順だった彼は、その時初めて牙を剥いた。
 そう、抗え。大人たちに支配されるな!
 彼は馬鹿にし腐った口調で、こう答えた。

「なぁに、ちょっとした家出だよ」

  ◆

 親の目を盗んで当面の生活費を盗み、彼は走って家を出た。
 そう、これから家出する。おそらくもう、二度と戻ってくることはないだろう。
 彼にとってあの家は。確かに彼自身の生家ではあるけれど。
 しかしそこが彼の居場所になるとは、思えないから。
 走って走ってひた走る。胸が苦しくなり、喘息の発作が出そうになってもまだ走る。
 生憎その日は雨で、濡れた雫が彼の体温をどんどん奪っていった。
 それでも彼は逃げなくてはならなかった。できる限り、あの家から遠く離れた場所に行かなくてはならなかった。そうでもしなければあの家に連れ戻されると。そんな強迫観念があった。

「はあっ、はあっ、はあっ……」

 しかしその足はやがて動かなくなり、彼は膝に手をついて大きく何度も何度も呼吸した。
 昔から、走るのは得意な方ではない。こんなに走るのは久しぶりだ。
 そして何となく目を上げた先、石造りの壁に偶然見たのは。

 『入居者募集中』の文字。
 赤いチラシに、でかでかと踊る文字。

 彼はハハハと乾いた笑いを洩らした。家出をしたから居場所を探していたのに。案外簡単に見つかったようだ。
 彼はゆっくりとそのチラシに近づいて行き、書かれた内容を読んだ。

「……人外? 吸血鬼? ハハハ、そんなの……」

 彼は知っているから。人外よりも恐ろしい存在を。
 彼は小さく呟いた。

「……そんなの、人間に比べれば怖くも何ともないだろ」

 脳裏に浮かぶは大嫌いな両親。
 人外なんて、怪物なんて。実際、人間よりもたちが悪くはないだろう?
 家賃を見る。盗んできたお金を見る。
 彼は安堵の溜め息をついた。
 家賃は格安、持ってきたお金はそれなりに高額。これなら当分はここで過ごせそうだと判断し。
 書かれた住所を見てから、彼はそこに向かって歩き出した。
 自ら抗い、家を出た。だから彼には帰る場所がないが。

「……場所がないなら、作ればいいのさ」

 そう、不敵に笑った。
 ザアザアザアと雨は降る。早くたどりつかないと風邪を引く。
 振り返ればもう、見知った町はその場になかった。彼は走るうちに全く知らない町にたどり着いた。
 それでも、迷わない。だってそこの住所はこの現実世界にないから。

 ――もう、帰らないから。

 過去に訣別の挨拶をかわし、彼はその先へ足を踏み入れた。

  ◆

 豪奢なアパートメントが見えた。ああ、たどり着いたのだと彼は嘆息する。

「……ここがクリーピーハウス……」

 感慨深げにその外装を眺める。
 どこかおどろおどろしい感覚は拭えないが、彼が思っているよりも綺麗な所だった。
 彼はその入り口を叩いて、自ら名乗る。

「こんにちは、誰かいませんかー? 新規入居希望のルファ・アルテュセールです。誰かいませんかー?」

 これから新しい日々が、始まる。


  ◆


【こんな感じでよろしいでしょうか】


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