オリジナルなりきり掲示板
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- 【募集中】「転生」と言う名の悪戯
- 日時: 2018/07/21 07:44
- 名前: イソルデ (ID: PrIvPbQU)
やぁ、初めましてだね。
僕はこの世界の管理人。一言で表せば「神様」だよ。
呼び方はご自由に。僕は気にしないよ。
・・・え、信じてないの?
やだなぁ、冗談はよしてよ。周りが見えないの?
って言っても、真っ白だけどね。景色。
まぁいいや。どうせ信じなくても信じても、これから起こる・・・
いや、僕が起こす事からは逃れられないさ。
さて、単刀直入に言わせて貰おうか。
君には今から転生してもらうよ。
現実世界とは全く違う、「異世界の住人」に。
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初めまして。イソルデです。
大人なりきりに作ったスレですが、誰も来る気配が無いのでこっちに変えました。
題名、内容は大人なりきりとは若干異なります。
【目次】
・テスト投稿 >>1
・注意事項 >>2
・世界観・一部説明 >>3
・用語(地名等) >>4
・用語(その他) >>5
・キャラシ >>6
・キャラシ例 >>7
・参加者様一覧 >>8
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.24 )
- 日時: 2018/07/23 21:50
- 名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)
「ゲホッ、ゲホッ……」
咳込みながら水を吐き出すヴァインの前に、青年が一人。銀色の、少し長めのぼさぼさの銀髪、翠玉石の色をした綺麗な緑の瞳、白のワイシャツに青いトレンチコート、クリーム色の長ズボンに白いブーツ。ファンタジー世界の住人みたいな、おおよそ日本人離れした外見である。それを言うならばヴァイン自身も、橙の髪に灰色の瞳だ。日本から来た人間も案外、外見が変わっているものなのかもしれない。
「魔法を間違えたというか……僕はこの世界に来たばかりなんだ。何がなんだかまるでわからないけれど、白い神様に『この世界には魔法がある』みたいなこと言われて試してみただけさ。……ま、初めてなんだからそりゃ失敗もする」
ヴァインは自分に声を掛けてきた青年にそう答えた。
ヴァインは、何の疑いも持たずにタオルを差し出してくれた相手を訝しく思う。どうして偶然見つけただけの相手を純粋な思いだけで助けることができるのか。ヴァインはその緑の瞳には一点の曇りや悪意、害意がないことを見てとった。青年はどこまでも純粋な善意だけで、彼を助けようとしてくれたのだ。
そんな青年に礼を言ってタオルを受け取り濡れた身体を拭きながらも、ヴァインはふと、その青年に既視感のようなものを覚えた。
昔、彼には一人だけ、無二の親友と呼べるような存在がいた。その彼だって、目の前の青年のように純粋な善意で誰かに接することができる人だった。無論、その「親友」は目の前の彼みたいなファンタジーめいた外見なんてしてはいない。それでもヴァインは既視感めいた何かを覚えずにはいられなかった。
(透……? まさか、ね。何があったのかはわからないけれど、二年前から行方不明だ、こんなところにいるわけがない)
それでも、どこか懐かしさのようなものを感じたのはどうしてだろうか。
複雑な思い。封じ込めて、ヴァインは名乗った。――本名ではなく、この世界で与えられた名を。もしも相手が透ならば、ヴァインの無二の親友たる透ならば、それでもきっと気づいてくれると思ったから。
「助けてくれてありがとう。僕はヴァイン=ジャーヴィスだ。あなたは?」
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.25 )
- 日時: 2018/07/23 22:02
- 名前: イソルデ (ID: PrIvPbQU)
白い神様という言葉に驚く。
まさかと思ったラオは、少し微笑んだ。
「・・・・僕はラオ。ラオ=ステイル。
君、まさかと思ったけど、転生者なんだね」
にっこり笑いながら、思った事を言う。
「この世界に来た時、神様の少年に会わなかった?」
ラオは何故か、あの時の記憶を思い出した。
白い空間、白いローブの少年。
少年の言った事が信じられず、帰してほしいと頼んだあの時を。
結局、無駄だったけど。
「・・・実はさ。僕も転生者なんだよ。
かれこれ二年は経ってるけどね・・・・
きっと、転生してすぐの僕も、君みたいだったかもね」
ハハハッっと笑いながら言う。
タオルを渡した際の視線は若干疑問に思ったが、ラオはただ心配しただけだ。
「君、この世界に来て間もない?
僕は旅人だから、良かったらこの大陸の王国、リセラトまで案内するよ」
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.26 )
- 日時: 2018/07/23 22:28
- 名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)
「ラオ=ステイル……」
ヴァインはその名を呟いた。その名を聞いても、彼は特に何も感じない。名乗っても相手にこれといった反応はなかった。やはり見間違い、勘違いだったのだろうとヴァインは思い、気持ちを切り替えた。
「ああ、会ったよ。こっちが状況を咀嚼している間に気が付いたらこっちに来ていて、右も左もわからない現状なんだ。だれかこの世界を知っている人がいないかと探していたんだ」
折角大嫌いな世界から離れられたのだ、その先で野垂れ死ぬなんて笑えない。
ヴァインは青年――ラオの言葉に少し引っ掛かるところを感じて、首を傾げた。
「『だったかもね』って……覚えていないの?」
ヴァインはまだ知らない。この世界に来て時が経てば、元の世界のことなんて忘れてしまうということを。
「案内? とても助かる。本当に何もわからなかったからな、そうしてくれると、嬉しい」
何はともあれ。折角の幸運だ、つかまなければ進めない。
(僕の、ファンタジーの案内人はラオか)
そう思うと、他の人が案内人であるよりも嬉しいと思う自分をヴァインは感じた。
警戒心の強いヴァイン。けれど彼はラオにだけは警戒心を抱かず、昔からの友人のような調子で自然に接することができたのだった。
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.27 )
- 日時: 2018/07/23 22:38
- 名前: イソルデ (ID: PrIvPbQU)
「・・・覚えてない。
過去の僕の名前も、過去の僕が何者だったかも・・・ね。
もしかしたら、唯一覚えている事も、いつか忘れちゃうのかも」
少し寂しげな表情になるも、すぐに切り替えた。
「じゃあ、早速リセラトに向かおうか。
真っ直ぐ北進めば着くよ」
そう言いながらバッグから方位磁石を取り出す。
方位磁石を平らに持つと、北を示した。
「転生直後は、ヴァネティエって言う精霊が助言をくれるんだけど・・・
やっぱ、人によるのかなぁ・・・・?」
独り言の様にラオは呟く。
ラオがこの世界に来た時、黒い狐の姿をした精霊が助言をしてくれた。
そのおかげで、今がある。
今はその精霊はいないが、自分だったらこの少年、ヴァインの精霊の代わりになれるかもと、
心で思った。
「じゃ、行こっか。
歩きながら色々話さない?折角会えたんだしさ」
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.28 )
- 日時: 2018/07/23 23:13
- 名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)
「……そうか」
ヴァインは頷いた。
ならば自分もいつかは過去のことすべて忘れてしまうのだろうか。
ヴァインはこれまでの短い日々を思い返してみた。そのどれもが無理してばかりで、決して楽しい日々ではなかった。それでも、透との日々だけは、唯一無二の大親友との日々だけは、「夕季」にとっては絶対に忘れたくない思い出。
「ヴァネティエ? ……いや、会っていないしよくわからない」
知らない世界、知らない国々、知らない言葉。ヴァインがこの世界に慣れるのにはまだずいぶん時間がかかりそうである。しかしその頃には記憶も薄れてきているのだろうかと思うとヴァインの心は複雑だ。
ヴァインはラオの誘いに頷いた。
「ああ、よろしく。よかったら僕の来た世界――ようはあなたの世界について話すけれど。その代わり、あなたにもこの世界について、話してもらいたいんだ」
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.29 )
- 日時: 2018/07/23 23:22
- 名前: イソルデ (ID: PrIvPbQU)
「まぁ・・・ひとつしか覚えてないけどね。
でも、良いよ。よく誰かに話してるんだ」
ラオはニッコリ笑うと、北へと歩み始める。
「僕、転生前の自分の事を何も覚えていないんだ。
けど、一つだけ覚えてる。
過去の僕には、「親友」の様な存在がいたんだ。
顔も、名前も思い出せないけど・・・・確かに親友だった」
少し寂しげで、どこか苦しそうな言い方だった。
思い出せない事が申し訳無いからだ。
二年も経ってるんだ。きっと忘れられている。そう思ってしまう。
「・・・神様、この世界では「オリジン」って呼ばれてるんだけどさ。
僕は会った時、帰してほしいって言ったんだよね。
過去の僕には、失いたくない者があったんだと思う。
まぁ・・・オリジンが優しかったら、僕は此処にいないかもね」
気持ちを紛らわすかの様に、ラオは笑う。
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.30 )
- 日時: 2018/07/23 23:48
- 名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)
「『親友』の様な存在……?」
ヴァインははっとなった。
彼に出会ったとき、感じた既視感を思い出す。――感じた懐かしさのような何かを、思い出す。
ヴァインはついつい呟いていた。
「僕にも、いたよ。僕はあまり人付き合いが良い方ではない。それは自覚している。懐疑的すぎるんだよ。でも、そんな僕でも嫌わずに受け入れてくれた人がいた。僕もその人も互いのことを親友だと思っている。でもその人は、僕の親友は、二年前から行方不明だ。……変な符合だよね」
顔も名前も、しっかりと覚えている。
「……笹木、透。その人は笹木 透といったんだ。その人は明るく無邪気で自由で、そしてとても優しかった」
ヴァインはまるで遠くを見るような眼をした。
「そして僕の本当の名は、夕季。戸叶 夕季だ。あの世界にいたときの外見は、夕暮れというよりも夜みたいだったのだけれど」
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.31 )
- 日時: 2018/07/23 23:59
- 名前: イソルデ (ID: PrIvPbQU)
「へぇ、何か、偶然・・・・・」
偶然だね、と言おうとしたのだろう。
しかし、彼の話を聞いていたラオは、弾かれた様に空を見上げる。
何故?
無垢の空間での会話が、鮮明になる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「君に新しい人生を与えてあげるんだよ。少しは感謝してほしいなぁ」
「・・・何で、君みたいな人に感謝しないといけないの?
僕には家族だっている。親友だっている。僕には僕の生活がある。
それをすべて捨てろって言うのかい?」
「うん。そう言う事」
「嫌だ!
僕がいなくなったら・・・「夕季」は一人じゃないか!」
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「・・・・夕、季。
あぁ、夕季。夕季だ。僕の唯一の親友。
思い出せた・・・・・僕は、透だ」
【反動で記憶が蘇る形にしました。
数日でまたぼやけ始めるのですが、まぁ、今だけ。
これでも大丈夫ですか?】
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.32 )
- 日時: 2018/07/24 00:33
- 名前: 流沢藍蓮 ◆6Fen5Xs.ZA (ID: Yv1mgiz3)
「……透? まさか、まさか、ね。ただの偶然の一致だろう? 妙な符合が重なったからって、あなたが透の訳がないじゃないか。透は二年前にいなくなったんだ」
ヴァインはそんなことを言い出すラオの言葉を否定する。しかしその時、目の前に立つラオの顔が、記憶の中にある透の顔に重なった。色は変わっても同じ髪型、優しげに細められた糸目。その特徴は、紛れもない透のもの。ヴァインの――夕季の、親友のもの。
透がいなくなって、理解者が、親友がいなくなって、全てが灰色に戻った日々のことをヴァインは思い出す。透に出会う前の「夕季」はその性格と親からの過剰な期待に押し潰されて、ずっと一人ぼっちで灰色の毎日を送っていた。その毎日は透に出会ったことによって一気に鮮やかに色づいたが、透が行方不明になってからはまた全ては灰色に戻った。
「……ずっとずっと会いたかったんだ。これまでどこ行ってたんだよと文句を言いたいところだけれど、こんな世界に連れてこられてしまったというのならば文句を言うことはできないな」
ヴァインは嬉しそうな顔をしてそう言った。彼は友を抱きしめたい衝動に駆られたけれど、湧き上がってきた深い感情に身体が固まり、動くことができなくなった。
放り込まれた見知らぬ世界。完全なる異邦。彼は「案内人」を探していた。
その「案内人」がずっと行方不明だった友人だったなんて、それはとても幸運なことだと彼は思った。
ヴァインは、知る。この世界に来たら記憶は消えるけれど、何かがきっかけで思い出すことがあると。記憶は消える。しかしならば、何かに記せば? 記憶は消えても記録は残る。そしてその記録から、消えた記憶を思い出すこともあるだろう。そうすればもう、二度と忘れない。
「忘れるのならば、記せばいい」
だからヴァインは言った。
「記憶は消えても記録は残る。その記録から記憶を思い出すこともできるだろう。記憶はいつかまた消えるんじゃないのか? だから、そうだから、こそ」
形に残るように残せば、この絆は永遠に消えない。
「やっと会えた」
ヴァインは笑った。心から、嬉しそうに。
【記録にした場合、そしてそれをよく見る場所などに書いた場合、半永久的に記憶は残るものなのでしょうか……】
- Re: 【募集中】「転生」と言う名の悪戯 ( No.33 )
- 日時: 2018/07/24 01:03
- 名前: イソルデ (ID: PrIvPbQU)
【確かに記せば記憶は残ります。
記す、は発想にありませんでしたね。いい考えだと思います】
「夕季・・・・・ごめん。
親友である君の事を、段々忘れてしまって」
ラオは、笑っていた。
それなのに、何故か涙が溢れてくる。
この涙はきっと、再会の喜びだろう。
「会えて良かった。良かった・・・・」
同じ言葉を繰り返す。
記憶に残っていた微かな輪郭が、ハッキリした。
「・・・・夕季。僕、この世界では旅人なんだ。
前まで学生だったのにね・・・
そういえば、二年前にいなくなったって言ってたけど・・・僕が此処に来てから、
そっちでは、僕は、どんな扱いだったの?」
二年前に、と聞くと、自分と重なる。
時間の進みは違うんじゃないかと思ったが、そうじゃなのかもしれない。
親友に出会えた嬉しさを心から喜ぶ一方で、家族や学校はどうなったのかと心配になる。
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