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太陽が死んだ【募集中】
日時: 2019/05/06 03:54
名前: 榎@ENOKI (ID: UeLkOLiI)



地球に太陽の明かりが届かず、
一日中真っ暗になってしまった世界を生き抜く

そんな感じのなりきりスレ


***

>>0-全レスをスクロールだけで読む
>>1 世界観(3/28 更新、補遺>>48にあり)
>>2 プロフィール

***

注意事項
・本体とキャラの見分けのために、文頭に(/や【といった記号をつけてください
・本体同士の喧嘩や恋愛の禁止

***

住民一覧

_都市部住民
>>9 フタミ(榎@ENOKI)
>>10 ヒロミ・フォン・モーレッド(榎@ENOKI)

_地方部住民
>>3 ユウヒ・サリャーヒ(榎@ENOKI)
>>4 ラッカ・サングリア( 一人の世界 様)
>>5 ナターシャ・ヴェゼル(百千 様)
>>53 メイ・アカル(名有りさん 様)

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Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.48 )
日時: 2019/03/28 17:59
名前: 榎@ENOKI (ID: XsTmunS8)

>>all
(/榎です。花粉症は点鼻薬の使い方を間違えてただけで今はいい感じに大丈夫です。ご心配おかけしてすみませんでした!

世界観にはあえて明記せず、キャラの個性として使ってくつもりだった設定がいくつかあったんですが、今後の絡みのネタや新規キャラの作成に役立ててるように今回ここで発表したいと思います


①フタミの請け負っている政府からの依頼「有害図書の排除」について
→太陽の光が届かなくなったことで生じるはずの自然への影響が一切なく、「太陽の光は、本当は届いているんじゃ?」という疑問を抱かせないための、情報規制です
正しく情報規制であるために世界観にはあえて明記してなかったものでした

太陽の光が届かなくなると、細かい説明や過程とかは省いて(スレ主自身もよく分かってない)氷河期になるそうです。ですが、本スレの世界においては、氷河期の気配は一切なく、海も凍ってません。植物の生態もほとんど変わっていません。
「太陽の光が届かなくなった」というより、「サングラスによく似た特殊フィルターを通して太陽の光度を極限に減らしている→夜に近い」感じです。太陽の光が届いているので、月もちゃんと光って見えます。
>>1にある「科学がとてつもなく発展している」の、内の1つの技術によるものですが、政府お抱えの学者や技術者以外には知らされていない極秘情報です。なぜ極秘なのかというと「100年よりもっと前にアレコレ起きて、国の失態を隠蔽しているから」です。アレコレの内容は全く決めてないです。ただ「国民に知られるとめちゃくちゃやばい」ので政府が必死に隠し通してます。どうやばいのかも決めてないです。

「よくわからないけど背後に巨大な組織があるぜー!やばいぜー!」て感じのアングラ感を出す要素として作ったのですが、戦闘モノや謀略モノのなりきりにするつもりがなかったので、フタミの設定に回してフレーバー程度に消化するつもりでいました…。
他の絡みに影響が出てきたので、改めて世界観の1つに追加します


②ヒロミが大学で学んでいる「サイボーグに関する工学」や「サイボーグ手術の被験者の事後観察」など
(まだヒロミで絡んでないけどついでに出します)
→サイボーグ手術は、世界観>>1にある「科学がとてつもなく発展している」の内の1つで、①と違い国民に知られており、またキャラたちが住まう国が世界的に一番進んでいる技術の1つでもあります
超発展した科学技術について具体的に明記しなかったのは、参加者の方で自由に作ってもらえたらいいなとおもってのことでしたが……>>1にはそんな説明が全くないままでしたね……!すみませんでした!スレ主の思い込みと落ち度によるものです。言葉足らずに突然出てきた都会の人がなんかやべー奴状態で放置して本当にごめんなさい!

「被験者の事後観察」というのは、まんま文字通りなんですが、ヒロミは「被験者が術後に産んだ子供の異変を追っていく」って感じにするつもりです
今のところ考えている異変は
「ケモミミによく似た突起物が頭にある(聴覚はないが筋肉があるため動く)」
「これまでに発見されている症例とは全く異なる、突出した五感能力、身体能力、記憶力etc.を持っている」て感じです。
(ケモミミに似た突起物は、実は元ネタがあって、「VA-11 Hall-A」ていうビジュアルノベルゲームに出てくる「キャットブーマ」から来てます)


ざっと書いてみましたが、提出済みのプロフに変更等する必要はないです。ほぼほぼスレ主の好みが暴走した結果ですので……
先述した通りに今後の絡みのネタや新規キャラ作成に役立てて頂けたら幸いです。

ついき
「んなこと知っちゃこっちゃねぇ!!!」て感じにゴーイングマイウェイで突き進んでもらっても構いませんよ!本スレの目的は、一日中真っ暗になった世界を生き抜くことですので…!

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.49 )
日時: 2019/04/05 10:08
名前: 百千 (ID: xV3zxjLd)

>>47-48
(/お薬効いたようでなによりです…!花粉症はしんどいと聞きますしひとまず安心しました。花粉がこれ以上飛ばないよう願ってますね( ー`дー´)キリッ
私もかなり話させてもらえたので締めに乗っかりますね!楽しくさせて頂いたので名残惜しいですがグダグタは良くないですし(*´ω`*)
 設定等了解致しました!私がちょっと勘違いしたまま使っちゃってましたね、すみません汗 ナターシャの勘違いがが暴走したという事にしておいて下さいませ!!)

「あ、ごめんなさいっ。何でもないの。変なこと言っちゃったわ。」

 ユウヒのキョトンとした顔を見てはっとしたのか、少し恥ずかしそうに訂正を入れつつ考えを霧散させる様に両手をパタパタと振る。
 思い返せば変なことを言ったとしか言いようがない。それをしっかりと聞いて反応を返そうとしてくれたユウヒに対しひどい罪悪感と感謝が入り混じった。

 姿勢が正されていくユウヒにつられてナターシャもまた姿勢を正していく。見て取れる程に喜んでもらえるとは。ユウヒの瞳がキラキラと輝いているように見えた。それこそ街灯より鮮やかに。
 あら?とナターシャがユウヒの目をもっとよく見ようとすた時、彼が話し始めた。

「そんな!気にしないで?私も興奮してたし。それに正直役得だわ!ユウヒさんのデザインの話を特等席で聞けているもの。ありがとう。」

 子どものように楽しそうに純粋にデザインを紡いでいくユウヒの言葉に逐一相槌を返しながら、発売されたらいの一番に買いに走らなければ。と密かに硬い決意を持ったナターシャはつい、止めることができなかった。人の目も気づかない程ユウヒとユウヒの話に集中していた、というのは内緒である。
 やはり彼はデザイナーという仕事が向いている。そう思わずにはいられなかった。そうとした考えれなかった。
 興奮の熱によりかなり脈絡なくユウヒに言葉を返しつつナターシャは微笑む。

 恥ずかしさが抜けていないのかどことなく照れがまだ残ったまま彼が片付けを始めたのを見て自分もここを離れなけれ彼が気を使うだろうとナターシャは考えた。
 ご飯を一緒に、も思いついたもののそこまで彼について行くのはよろしくないし、自分には持参した昼食がある。食べ物を粗末にするのは良くない。

「そうなの。じゃあ私は散歩を続けるわ。お話とっても楽しかったわ。ユウヒさんありがとう。」

 また、お話してね。と言い添えて感謝が全面に現れるよう満面の笑みで微笑み軽く一礼し、雑踏の中に紛れるように歩き出してその場から離れた。

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.50 )
日時: 2019/04/06 20:05
名前: 榎@ENOKI (ID: a4Z8mItP)

(/おひさし?ぶりです、榎です。新年度になり新年号も発表されましたが、本スレも新しい要素をじゃんじゃん取り入れていけたらなと思ってます。参加者様がたも気兼ねなく新要素ぶち込んできても大丈夫ですよ…!世界観一覧にしれっと追加しときますので…
ひとまず今から絡み文投稿しますね。ご自由にどうぞ〜!

>>all

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.51 )
日時: 2019/04/06 20:05
名前: 榎@ENOKI (ID: a4Z8mItP)

(ヒロミ・フォン・モーレッド)
春休みが終わり、今月から大学2年生になった。1年で基礎、2年でコースが別れて必修や選択授業の内容が一気に充実してくる。その分課題も去年とは比べ物にならない。締め切りは早くても1ヶ月後なのが幸いといったところかな。
スケジュールと睨みっこして、連休に地方部へ行って観察の予定を立てた。今までは養親のお手伝いだったけど今回からは課題の現地調査になった。その養親が僕の大学の教授をつとめており、養親が担当している授業をとったので当然といえば当然。
まあ……調査のノウハウが分かっているから、少しでも手抜きがあれば減点だと脅されているんだけど。
今回の課題で、サイボーグ手術の被験者の子供におきた変異の調査をするつもりだ。今の時点で分かっていることは、子供たちは皆、五感能力や身体能力の検査数値が人並み以上・人並み以下になっていること、胎児のころから身体に異物が見られることの2点。
変異が目に見えてわかる人は高くても19歳までで、緻密に検査して変異が起きてると判明するのはおよそ30代の人まで。サイボーグ手術が医療の1つとして認められたのが34年前だから、全ての35歳以上の人に変異は未だ発見されていない。されてもサイボーグ手術以外の外的要因だから専門外だ。

連休の前日、授業が終わってすぐにキャリーケースを持って地方部に向かう。ついたのは夕方だったけど駅前は夕陽の橙色に染まった世界ではなく、月が煌々と輝く夜の世界だったもんで時計を見るまでは内心焦った。何度か地方部にきたことがあるとはいえ、都市部の環境から体内時計がうまく切り替えられない。同じ大陸の同じ国だっていうのに…。
今日の夜8時に調査対象の子供と会う約束がある。今は5時、ホテルに荷物を置いてから……横になるとそのまま寝てしまいそうだから、軽く散歩でもしよう。

「さーて、どこいこっかな……」

携帯をいじって周囲の情報をさぐる。特にめぼしいものがなければ、適当に歩き回ればいいかな。

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.52 )
日時: 2019/04/06 20:06
名前: 榎@ENOKI (ID: a4Z8mItP)


(ユウヒ・サリャーヒ)
次のデザイン会議は1週間後、アイデアは先日知人との会話をきっかけにポンポン思いついたから溜まっている。なので、昨日からネタ休めのためにスケブを部屋に置いて、雑用や知り合いの手伝いをこなしていた。お礼に金銭のやり取りがないせいか、若い人によく頼られるし、お年寄りからはなにかと駄菓子を貰う。
春、新年度、ということで俺の体格が有効活用できる引越しの手伝いが多い。他所の地方部からきた人もいれば、都市部からここへきた人もいる。ひとまわり大きいから怖がらせないように、世間話がてら身の回りのことを話して、サリャーヒブランドの宣伝をしていく。……この時期が一番人と話す機会が多いような気がするような?

エレベータのないアパートに荷物を運ぶ手伝いをすませる。5階建ての石造建築物で、最近改装したらしくお洒落な見た目になっていた。荷物は少なかったけど、最上階まで往復したので持参したタオルで汗を拭き、隙を見て制汗剤を使う。まくった袖を戻しながら、荷運びが終わったと依頼人に伝えて部屋を後にした。
階段を降りる途中、風が吹いてきたので自然と踊り場で足が止まる。ほてった体であびる風は気持ちよく、転落防止のための洒落た手すりに肘をついて、そこから見下ろせる景色を眺めた。

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.53 )
日時: 2019/05/04 09:57
名前: 名有りさん (ID: kXe4flYM)

[都市部住民票]

名前:メイ・アカル
年齢:24歳
性別:男
一人称:僕
二人称:あなた、さん付け

性格:いつも優しい。いつも少し寂しげ。
生い立ち:とても優しい両親に育てられたため、自分も優しくなった。昔から本を読んでばかりいて、あまり友達はいなかった。貧しい家庭で、あまり本が買えなかったので、図書館に通っていた。優しい図書館の館長を見て、図書館で働く事を志した。

容姿:白髪で、澄んだ水の様な青色の瞳。緑色のジャケットを着て、青色の長ズボンを履いている。ジャケットには、胸ポケットには開いた本が刺繍されている。

備考:都市部の端の方にある図書館の館長。太陽の光が消える前の頃の本も読んだ事があるので、今の状況に少し疑問がある。名前は、「メイ」に、「アカル」。

台詞「僕はアカル。メイ・アカルです。あなたの名前は?」

「あなたにお勧めの本は、これですね。」

「紹介します、僕の秘密の書庫を。」

質問「今の生活、ですか。太陽が無くて少し寂しいですが、不自由なく過ごせてますね。本を読んで皆さんが笑顔になるのなら、それが一番です。」

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.54 )
日時: 2019/05/04 18:55
名前: 百千 (ID: 9AGFDH0G)

(/お久しぶりです…(-_-;)長らくこちらに来れず大変申し訳ございませんでしたっ。ちょっと色々バタついてしまって……。
まだ参加権ありますでしょうか…?ありましたらぜひまたナターシャで参加させていただきたいです!!)

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.55 )
日時: 2019/05/06 04:00
名前: 榎@ENOKI (ID: UeLkOLiI)


>>53
(/わー!返事が遅くなってすみません!参加ありがとうございます、プロフ確認しました。不備等ないので住民一覧に追加しておきました。
いろいろと複雑な設定がありますが気にせず、むしろ新規に作ってくださったら>>1に追加しますので…。よろしくお願いします!


>>54
(/おひさしぶりです!いえいえ、新年度入ったばっかですんでお気になさらずに!
キャラリセ等の予定はないので大丈夫ですよ…!もちろんキャラ追加も気軽に受け付けていますので、本体様のやりたいようにやっていただけたらと思います

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.56 )
日時: 2019/05/12 15:57
名前: 百千 (ID: XnbZDj7O)

>>55
(/ありがとうございます…っ!!乗っかりなんですが、ナターシャに沢山の人とお話させたいので、ヒロミさんにのに続けさせて頂きます!やりづらい感じでしたらどんどん仰って下さいね(;´∀`)すぐさま修正させて頂きますのでっ!)

>>51

 ナターシャは珍しく暗い街より暗い顔をしていた。深く重たいため息が溢れる。
 今日は朝から不動産の担当と物件なり土地なりを巡ったり話し合ったりして様々な物を出してきてもらって昼間を過ごした。
 最終的に「お出しした見積書、お持ち帰り頂いて結構ですよ。お悩みのようですし。」と担当に気を遣わせてしまう結果になってしまったのだが。すみません、と深々と頭を下げて謝ると担当は最後までナターシャを気遣って大丈夫ですよ、と励ましてくれた。
(本当、散々ご迷惑だけかけちゃった……。絶対にここであの担当さんと物件決めよう。)
 心の中で小さな決心をしながらトボトボと歩く。本当は何件かは今日買える所もあった。ナターシャが妥協さえすればここまで担当にも迷惑をかけることもなかっただろう。それでも妥協してはいけないと思い、見ていくと嫌でも身に沁みた。お金が足りない。まだ微妙に。
 アテが無い訳ではない。使えるお金もある。だがそれに頼ることは出来なかった。したくなかった。
 もっと、稼がなくては。どうにか工面する必要がある。重たい足取りがより重くなり、はぁ、とまた深くため息を溢しながら家路を辿る。
(切り詰めて、仕事増やしたらある程度はいけるかしら……。でも生活を疎かにする奴は馬鹿野郎って4つ隣のおじいちゃんが言ってたし……。)
書類が入った茶封筒を持つ手が力んでしまう。それを痛めつけても何も変わらないとは分かっているものの、どうしても力が入る。申し訳なさや悔しさが入り乱れその感情に名前を付けるのが困難になる。
そんな注意力が散漫した状態で歩いていたせいなのか、つい足が取られて体制を崩してしまった。
えっ、と声を上げそのまま転けてしまいそうになるが、何とか踏ん張るものの間に合わなかったのか少し前で立っていた青年の背中に軽くぶつかりそのまま茶封筒を落とし書類を地面にまいてしまう。

「あぁっ、ごめんなさい。ぼーっとしちゃってて……。お怪我はありませんか?」

 急いで座り込み撒き散らした書類を掻き集めつつ申し訳なさそうに眉を下げつつ控えめに笑みをつくると顔を上げ、ぶつかってしまった青年に謝った。
 威力はある程度なくしたものの、ぶつかってしまったのだからどこか怪我をしてしまっていたら、と心配になりながら青年を見る。

Re: 太陽が死んだ【募集中】 ( No.57 )
日時: 2019/05/15 21:27
名前: 榎@ENOKI (ID: UeLkOLiI)


>>56
(/了解しました!こっちも分かりづらいとこがあったら書き直しますんで、ヒロミ共々よろしくお願いします!ヒロミの設定と絡めていくうちにめちゃくちゃ長くなってしまったんですけど、気にしないでください……!


クチコミやSNSで探った結果「仕事終わりの週末に泊まって酒飲んでおいしいご飯食べるのオススメ、都市部より値段安くて贅沢できる!」という紹介がバズった影響で、ホテルのサービスだとか飲み屋のリストアップがとにかく多いことだけが分かった。
今回予約したホテルは駅近で一番安い場所にしたため、豊富なサービスで疲れをリフレッシュだとか、最高級のおもてなしだとかは一切ない。まあ……いち学生が使える施設なんてそんなもんじゃないかな。ああでも、泊まった部屋が都市部の格安ホテルより倍広いのは流石地方部だとおもう。ドームという明確な仕切りのある都市部と違って、土地の制限がそこまでない恩恵だ。
細かい数値までは知らないけど、地方部と都市部の土地価格って3~4倍の差はあって当然、過去には20倍以上の土地価格がいくつかあった――大人からよく聞く話だ。なんでこんな話をしたがるんだろう……。

大人の事情を考えると今の学生生活がなんだか尊いものに思えてきた。コーヒーと軽食があって暇潰せる場所ならどこでもいいかな、と検索を絞っているときだった。とん、と背中に人がぶつかったので「あっごめんなさい」と謝って振り向くと、落ちた勢いで地面をすこし滑る茶封筒とそれらを慌てて拾う金髪の頭頂部がそこにあった。
手は動かしたままで顔を上げて謝ったのは女性だった。仕草に落ち着つきがあるものの、服装のせいか利発な人のように見える。笑顔を忘れずに、だけど申し訳なさそうな表情を浮かべていた。……その顔に疲労が滲んでいるように思えるのは、夜と近くにある街灯の(芸術的なことはさっぱり分からないけど)光の当たり方のせいだろうか。

「僕なら大丈夫です。……っと、これで全部……かな?」

女性から一番離れたところに落ちた茶封筒を拾い、周囲を確認してから差し出す。そのときに、一瞬だけ茶封筒に視線を落とす。切手がないから手紙じゃあない。なら書類でも入れてるのだろうか。そう考えると(ひょっとすると、やばい書類とかが入ってるんじゃ)と不安になってくる。
あぶないことがそこら中に起きてる、なんて空想じみた考えなんかじゃない。
僕の双子の兄が、高校入学祝いでファミレスで一緒にご飯を食べたのを最後に連絡がつかない。幼い頃に親を亡くした僕たちはそれぞれ別に引き取られたのだけど、兄を引き取った叔父がギャンブル狂で、その人の消息もわからない。
興信所に依頼して、判明して、全身から力が抜けていく感覚を思い出す。
支えを失くしてしまった喪失感と絶望が今、腹の底で手を振っている。そいつらは今でも僕の中にいる……。お前らに用はないんだ。そのまま胃液に消化されて、いなくなっちまえ。

わずかな間の思考で重くなった心を振り払うようにぎゅっと目を瞑って、開き、こわばった頬を難なくあげて笑みを浮かべて見せる。助けられるのなら、出来る限りのことがしたい。
「えっと、その、突然の無礼で申し訳ないんですけど、僕でよければ相談に乗りましょうか……なんか思いつめたような顔してたのが気になって……」


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