Re: 第七回SS大会 お題「赤」 投稿期間 8/14~9/1まで ( No.346 )
日時: 2012/08/18 18:40
名前: 瑠奈

『ファイナル・インターネット』

『貴方は、終わります。』
パソコンの画面の深紅の文字をみて、瑠奈は呆然とした。
「お…わる?私が…」

私がこの文字を見る三時間前・・・
『深紅の小雪』
と言う、アプリに入りこんだ。
そう…。画面の中に。
画面の中は、不思議な世界だ。
深紅の雪が降り積もり。あれっ?
そういえば、人がいない?
家らしき物は、あるのに。

Re: 第七回SS大会 お題「赤」 投稿期間 8/14~9/1まで ( No.347 )
日時: 2012/08/18 19:36
名前: 瑠奈

道具まで、残されている。
私は家を、一つ一つ巡っていった。
さっきまで、人が、いたハズだ。
何故なら。
「グツグツ」
鍋が、点火されているから。強火だ。

もう一度、外を見てみた。
深紅の雪が積もっている。
近代的な民家は、まだ新しい。
それに、弥生時代くらい?の服をきた、若者…。
なぜ、今までいなかったのに?
この近代的な民家に、弥生時代くらいの人?
「誰だ。」
と、つぶやく様に言った彼の口元は、疲れきっていた。
「誰だ。誰だ。誰だ。誰だ。」
どんどん、強い口調になっていった。私のアタマに、エコーがかかる。
「瑠奈。」
私が言う。
彼は、消えた。

私は、外に出た。
雪を掴んだ。柔らかく、溶けて赤い汁が手ににじむ。

『貴方は、終わります。』
画面から出た私。終わりました。
「誰だ。」
あの声が、アタマに響く。
私の真後ろには、彼がいた。
周りは、あの風景が永久に続いている。
「瑠奈…。お前は、深紅の時代へ来た。お前は、終わる。」
彼の口が、ゆっくり開いていく。
「終わる。」
彼の…目。はなかった。骨と肉だけの彼が、私をにらむ。
「じゃ。」
彼が、消えた。まただ。このループが、永久に続くのか。
「私は…終わるのね。」

別に。終わってもいい。未練なんて無い。
ひきこもりで、ネットだけに頼っているに私なんか。

Re: 第七回SS大会 お題「赤」 投稿期間 8/14~9/1まで ( No.348 )
日時: 2012/08/24 13:24
名前: 瑠奈

「瑠奈~?起きなさいー」
これだけは、無くしたくない。母の声。
これも、なくした。

…私が彼の言うに『深紅の時代』に来た為に。
永久に続くあの風景…。

もう……私は深紅の住民になりました。





ありがとうございました!
勝手に入ってすみません!
終わりました!