『小悪魔の悪戯』
グッモーニン! グッモーニン!
こんなに良いお天気。
足元だけ、開けたカーテンから良い感じのお日様の光。
ふと隣を見るけれど、キミはまだ夢の中。
そっと起きて、もう一度、開いてるところから空を見る。
とっても素敵な澄んだ空色。
うん、やっぱり今日はいい天気だ。
さて、どうしよう。
このまま寝てもいいけれど、たぶん、きっと寝れない。
だから起きて……ふふふ。
いいこと思いついちゃった♪
でも、天使の心が囁いた。
ホントにいいの?
でも、小悪魔な私の声が言う。
やっちゃう! だってキミはまだ寝てるのだから。
こんな素敵な日に寝ているキミが悪いんだよ?
キミを起こさないように、私は悪戯を開始する。
何をしよう?
このままいっぱいキスをしようか?
可愛いそのキミの鼻をこしょばすか?
ううん、それじゃ、ダメ。
にまっと笑って、私はそっとベッドを出た。
そして、手に取ったのは。
黒のペン。
グッモーニン、グッモーニン……。
ちょっとやりすぎちゃった。
キミを怒らせちゃったね。
あの黒のペンは水性じゃなくって、油性だった。
額に肉なんて、おちゃめなことをして……あんまり綺麗に取れなかった。
だからキミは、前髪を下ろして、仕事に出ていっちゃったね。
とっても反省したから、これからお詫びに、ケーキを買ってこよう。
キミの好きな、あのケーキを。
それと、今日という記念の日を祝うプレゼントも。
キミは忘れちゃったかもしれないけれど。
今日はホントは、キミと私が出会った記念の日なんだよ。
それにご馳走も用意しよう。
とびきり美味しいご馳走を、キミのために……。
………グッドイブニング、グッドイブニング。
もうすぐ、キミが帰ってくるね。
裸エプロンしたら、キミは驚くかな?
まあそんなことしたら、キミにまた怒られるから、普通にお迎えするよ。
ほら、いつもの足音が聞こえる。
もうすぐ、もうすぐ、鍵をあけて、私達の家に帰ってくるよ。
「おかえりなさいっ!!」
キミはきっと驚くよね?
私の素敵な、お祝いというなの悪戯に。
★あとがき★
というわけで、黒のクセに明るいSSを投下!
ちなみに「私」と「キミ」が男か女か、または同性かで、雰囲気がぐっと変わります(にやり)。
みなさんの好きなカップリングを浮かべて、もう一度、読んで楽しんでみてくださいませー☆
え? 私? さーて、どんなカップリングで書いたでしょう?
ふふふふふふ。