「 天使と悪魔、天国と地獄 」
──天界と魔界の狭間で
悪魔の少年と天使の少女は
出会ってしまった。
†
天界と魔界の狭間を両者を踏み入れさせぬが如く、
間に大きく深くて。清らかに、美しく可憐なる清水が流れ、あらゆる傷を癒やし力を与えると言い伝えのある大河にて彼は狭間の向こうに佇む彼女の姿を垣間見た。
たった一人。自身も一人。その距離の差はあれど二人が気付かぬはずはなく。少女は無言で睨み付け嫌悪を表した。
しかし──
少年は違った。
その日から悪魔の少年はあらゆる勉学、武術、社交を学ぶ。血反吐を吐き自らを徹底的に追い詰め血眼になり全ての知識を身体に覚え込ませ。
──美しく強き悪魔へと成長した
そこまでして自らを厳しく成長させた理由はただ一つ。
「あの人と一緒になりたい」
少年は少女へ逢いに行く。河辺で少女と同じ可憐な花畑に、花冠を作る少女を──
悪魔の少年は呼びかけた。
「ずっと好きでした」
「汚れし悪魔よ。近寄らないで、永久に……」
花冠は、美しく、壊れる。同時に少年も────
†
悪魔の少年は魔王となった。そして数多の天使を気ままに、残虐、冷酷、非情、妖艶の限り、
─────惨殺した。
それを
嘆き悲しんだ神により
天使と悪魔は互いを愛し合うようにした…………
しかし、魔王ルノアールは違った。
どんなに懺悔し悔いて神に慈悲を乞うても神は魔王がかつて愛した天使の少女と結ばれないようにした。
天使長マリーもかつて忌み嫌った悪魔の少年への暴言を悔い改めて赦しを乞うても、魔王ルノアールと結ばれることはなかった────
この二人は永遠にお互い愛し合うけれども
「結ばない。神の怒りで」
END
イヤー拙い(笑)
くっだらないお話し暇つぶしにどーぞ(笑