Re: @なんたら(こんなクソスレ参照200とかw ( No.43 )
日時: 2012/02/20 23:48
名前: たろす@◆kAcZqygfUg
参照: 狂おしいほどの静寂の中で、目を瞑る音が響く。


「カエルは英語でなんて言うの?」
「ケロッピ。」

フロッグですね、どうも。
たろちゃっことたろす@です。

本日は上(>>40-42)で武器の違いによる表現の違いについてご質問いただいたので少しやってみたいと思います。
サンプルテキストってこういうこと言うんだよね。
今までのはなんだったのでしょう、こだまでしょうか?

-------------------
長くなりそうですが設定をば。
どこで誰がどうして、てのは今回は重要ではないのですっ飛ばします。
兎に角二人が戦っている訳ですね。
次に得物。
和刀と西洋剣についてだったのでそれでいきましょうか。

先にお断りしておきますが、たろす@が書くのでたろす@風の書き口です。
ついでにきっとスプラッタな表現が出てきます。
悪しからず。
------------------
では、いきまひょか。


不可思議な空気が渦巻いた。
それを殺気と言うにはどこか生ぬるく、険悪なと言うにはあまりにも澄んだ空気。
戦闘者同士が廻りあった瞬間の、その者たちだけの世界が構築される瞬間。
そうとしか表現のしようがない空気。

ひとりは大男だった。
異様な圧迫感を持った大柄な男、山の様な首や肩は言うまでもなく、
丸太の様な手足はそれだけでも十分な凶器になりそうだ。

手にしているのは無骨な"両手剣(ツーハンドソード)"だが、その男の体躯からすれば片手で振るうことも充分に可能だろう。
現に大男は片手で握ったそれを自然に脇へ垂らしている。

対峙するのは風変わりな男だった。
明らかな異郷の身なり、知る者が見れば遥かな東方の島国に興った武士と呼ばれる人々のソレに近いと言うかもしれない。

その武士は特に身構える事もなく、ただゆっくりと目を閉じた。
目で見るのではなく感じる、その心得こそが武士を武士たらしめ、盲目こそがあらゆる動きを知る最良の手段だとはその道を極めた者にしか分からない。

どちらが仕掛けるか。
世界が固唾を飲んで見守る中、先に地を蹴ったのは大男だ。
真っ向から叩きつけられる巨剣の威力。
風を巻き、唸りを上げながら振り下ろされる一撃を、武士は受ける姿勢になかった。

それでも、眩い火花に一瞬遅れて、美しい金属音が響く。
甘美な、眼前の死闘さえ忘れて聴き入るような、独特の金属音。
武士が一瞬にして抜き放って巨剣を受けた武器は、これまた遥かな東方に伝わるカタナと呼ばれる武器だった。
優美な曲線を持ったそれが、すでに失われて久しい真の匠の技によって鍛え上げられた名刀である事は一目でわかる。

だが、刀は巧みな技で敵を斬る武器だ。
対する大男の武器は文字通り振り回し、叩きつけ、押し切る武器。
まともに打ち合って敵う武器ではない。

瞬時にそれと断じて、武士は弾いた。
素人目にこそただ弾いたように見えるが、大男は驚愕した。
まるで力を入れる風でもない武士のひと押しが、しっかりと噛み合った互いの武器を弾いた事に。
それでも、大男は瞬時に理解した。
相手の手練が並みのそれではない事、もう数度打ち合えば勝敗が決する事を。

弾き様に武士が走った。
滑るように滑らかな、それでいて疾風の如く。
横へ振るった一刀を、大男が防ぐ。
壁でも殴りつけたかのような感覚と痺れが武士の腕を伝うが、そんな事を気にしている場合ではない。
一瞬でも気を抜けば、それは即ち死を意味している。

それでも、彼も人間である以上、どうしても腕が痺れれば隙が出来てしまう。
そこへ、大男が袈裟がけに斬りかかった。
唸る巨剣を防がれると、ならば突いてと巨剣が引かれた。

その瞬間、武士は重心も変えずに、掬いあげるようにして大男の巨剣を弾き上げた。
大男の表情が凍りつく。
武士の返す一刀が大男の心臓を刺し貫いた瞬間、大男の巨剣が武士の肩を割った。
戦闘者の意地が最期を感じた瞬間に無理やり振り下ろさせたのだろう。
立ったまま息絶える大男の巨剣の下で、武士もまた、戦闘者としての運命に殉じて逝った。

--------------

続く。

Re: @なんたら(こんなクソスレ参照200とかw ( No.44 )
日時: 2012/02/28 04:54
名前: たろす@◆kAcZqygfUg
参照: 狂おしいほどの静寂の中で、目を瞑る音が響く。


芝様 >>42

えー、サンプルテキストを作ってみました。
戦闘描写と言いますか、まあ武器の違いやその書き方についてですね。

魔剣、と言うのがいまいちよくわからなかったので省かせてもらいましたが、
ご所望でしたらなんとなくその魔剣のイメージを伝えていただけると書きやすいです。

以下上のサンプルの解説。
-----------------
まず最初の


不可思議な空気が渦巻いた。
それを殺気と言うにはどこか生ぬるく、険悪なと言うにはあまりにも澄んだ空気。
戦闘者同士が廻りあった瞬間の、その者たちだけの世界が構築される瞬間。
そうとしか表現のしようがない空気。

というくだり。
ここが以前上げた風景描写と言ったところでしょうか。
まあ、実際には風景について書いている訳ではないのですが、なんとなくその場の空気を。
「戦闘が始まるんだ!」
って感じの物なら何でもいいと僕は思ってます。

-----------------
次いで、

ひとりは大男だった。
異様な圧迫感を持った大柄な男、山の様な首や肩は言うまでもなく、
丸太の様な手足はそれだけでも十分な凶器になりそうだ。

手にしているのは無骨な"両手剣(ツーハンドソード)"だが、その男の体躯からすれば片手で振るうことも充分に可能だろう。
現に大男は片手で握ったそれを自然に脇へ垂らしている。

の部分。
ここではこのサンプルテキストの為だけに用意したのでこんな書き方ですが、
初登場キャラをいきなり戦闘に使いたい時なんかはこういう書き方もいいんじゃないでしょうか?
すでに作中に出てきているキャラならこの部分は不要かと。

-----------------

対峙するのは風変わりな男だった。
明らかな異郷の身なり、知る者が見れば遥かな東方の島国に興った武士と呼ばれる人々のソレに近いと言うかもしれない。

その武士は特に身構える事もなく、ただゆっくりと目を閉じた。
目で見るのではなく感じる、その心得こそが武士を武士たらしめ、盲目こそがあらゆる動きを知る最良の手段だとはその道を極めた者にしか分からない。


この部分も要は同じ事ですね。
ただ異界もの、西洋風ファンタジー物でちょっと異質な武士を出すならこんな書き方はどうでしょう?
ってのをちょっとやりたかったので。

-----------------
次の、

どちらが仕掛けるか。
世界が固唾を飲んで見守る中、先に地を蹴ったのは大男だ。
真っ向から叩きつけられる巨剣の威力。
風を巻き、唸りを上げながら振り下ろされる一撃を、武士は受ける姿勢になかった。

それでも、眩い火花に一瞬遅れて、美しい金属音が響く。
甘美な、眼前の死闘さえ忘れて聴き入るような、独特の金属音。
武士が一瞬にして抜き放って巨剣を受けた武器は、これまた遥かな東方に伝わるカタナと呼ばれる武器だった。
優美な曲線を持ったそれが、すでに失われて久しい真の匠の技によって鍛え上げられた名刀である事は一目でわかる。


が戦闘開始ですね。
お互いの武器がどういうものかを説明している箇所です。
読んでわかるとおり、大男が上から下へ振り下ろした剣を、武士が居合抜きからかみ合わせた訳ですね。

------------------
その次の、

だが、刀は巧みな技で敵を斬る武器だ。
対する大男の武器は文字通り振り回し、叩きつけ、押し切る武器。
まともに打ち合って敵う武器ではない。


が、お互いの武器を照らし合わせた場合。
これがあるとないとで、読者様(特に武器に詳しくない読者様)に与える印象、と言いますか、どんな違いがあるのかが鮮明にイメージできるかと。

------------------

その先は特に解説を入れるほどの物でもないと思うのでこの辺で終わりでいいでしょうか?
勿論、「ここの意味が分からんよー」ってのがあればお答えします(゜レ゜)

いやーしかし、
即席で作ったからか、ひどいなw
何だよコレ。
ストーリー性と言いますか、ただ戦ってるだけって何か気持ち悪いですねw
しかも最後相討ちだし。

しかしまあ、戦う者同士が強ければ強いほど、戦いは短い物なのです。
そういうものなのです。
まあ、実力がほとんど同じ場合は逆に長引くのですが、それでも強い者同士がぶつかり合えば大抵は短い戦闘です。
一撃決まれば落とせるって場合が多いですからね。

さて、最後の方要らん気がしますが、参考になったでしょうか?
であであ、たろす@でした。



QueenのLove of my lifeを聴きながら。