*あとがきと題した何か。
確か、第二部を書き始めたのは2015年の夏でした。その年に金賞をいきなり頂いたので、恐らくそうでしょう。完結までに2年半。長いですね。
途中、忙しくて更新を止めていた時期もあったので、実質1年半ほどでしょうか。長い間、ありがとうございました。
さて、今回第二部は旧約聖書の「失楽園追放」をベースに、色々混ぜて書き上げました。ずっと旧約聖書を扱った話を書いてみたかったので、かなり満足です。
この短編集のテーマは感情です。私なりの感情に対する考えを詰めた話が、第二部にあたるかなと思います。人間は、感情なしでは生きることができない。その考えが書きたくて動かしていました。
私自身、感情がなくなってしまえばいいのに、と思ったことは何度もあります。でも、結局私はどこかで躊躇って、捨てることをやめてしまう。捨てきれない感情と、捨てたい感情の狭間にある揺らぎが、わたしを私たらしめるものだと考えます。
色々なところで主人公は誰か、という問いを投げさせていただきましたが、個人的に、第二部の主人公はサナであると置きたいです。【スカーレットレディ】以前の話は、彼女の物語を描くための布石にすぎません。彼らの感情と、葛藤を見たうえで、サナの葛藤をのぞく。そうすることで、より物語の主題が伝わればいいなと。
あと、第二部は短編同士を繋いで物語の軸を作っていましたが、やはり最後の方になると帳尻合わせ的な意味合いで、一つの短編として独立しない話が多くなってしまったのが残念です。もっとこう、共通する主人公と登場人物を置いて書くとそんなことはなくなるんでしょうけどねぇ……。
あとがきとは何か、という感じですが、苦手なものは仕方がない。
第三部はまたつらつらと短編を投げ込む形にするか、第二部の続きを書くか、迷う中です。
区切りが良いので、しばらくは、というか完結するまでは君夢のほうに戻ろうと思います。おまたせ、中学生の私。ちゃんと過去の自分の文章読み直して、終わらせるからね。
では、長らくありがとうございました。次からは君夢です。
そんな感じ。