Re: Say something ( No.273 )*トリップ変えました
今度からはこっち使いますんす。
*めもりあ
『海蚕(ウミカイコ/Sealkyworm)』
カイコと名付けられているが、れっきとしたナマコの一種。暖流と寒流のぶつかる場所を主に生息地としているが、南極の真ん中でもない限りは大体どこにでもいるありふれた生き物。岩場や洞といった隠れ場所の多い浅海に生息しており、普段はごつごつとした体形と模様で岩に擬態している。
マナマコが強靭なキュビエ器官を産生する突然変異を起こし、それが種として固定したもので、前時代には人間によって家畜化されていた。現在は完全に野生回帰しており、天然のウミカイコから採られるようになっているが、ヴェッサール大陸の港町では一部養殖が行われている。
主な産物はキュビエ器官を精練することによって採れる糸。収量はウミカイコ1000匹につき大体300-400g程度。
性質としてはポリエステルと絹を足して二で割ったような感触であるとされ、これを織りあげることで、高い撥水性を持つしなやかな布となる。ただし、糸自体の耐久力が低いことから、純度100%の布はほとんど織られず(後学のための見本品として多少織られることはあるが)、木綿かウール、高級なものでは馬の尾を撚った糸を10-30%程度混紡するようだ。
一度に採れる量が少なく、またキュビエ器官の再回収までに時間がかかることから、ウミカイコの布はお世辞にも大衆品とは言い難い。しかし、織りあげた布の利便性の高さから、漁師の間では前掛けや風呂敷として需要は常にある。漁師の妻がウミカイコの糸を使った機織りを手工業としている地域も多い。
マナマコが祖先なので一応食べても害はないが、とかく塩抜きにものすごい手間が掛かるため、わざわざ塩を抜いてまで食べようという者は少ない。……はずだったのだが、最近キュビエ器官を取った後のナマコの肉に美容に効果があるという噂が立ち、珍味とか高級食材とか言った扱いで食用に取り扱う所が増えつつある模様。
本当かどうかは知らない。