こんにちは。ご無沙汰しております。
>>48
僕はあまりジャンルにこだわらない乱読タイプです。
中学・高校時代には結構な冊数を読みました。通っていた学校が中高一貫でちょっと遠くにあって通学に片道二時間弱かかっていたので、その時間が読書タイムでした。
…しかしなんという亀レス。もはや昔の異国間文通レベルですね。
今回書き込みさせていただく話題は「歯車」です。
今から100年ほど昔、地中海のとある小島近くの海中から朽ち錆びた数個の歯車が発見され引き揚げられました。それは紀元前に作られた何かの仕掛けの一部だろうという推測の元に、発見地の名をとって「アンティキティラの機械」と名付けられました。
最新の研究によると、このアンティキティラの機械は約二千年前に古代ギリシャで製作され、30から70の歯車の働きによって天体の動きを再現する非常に精巧な構造物だという事が分かってきました。復元された大きさは縦に置いたティッシュペーパーの箱を一回り大きくした位のサイズです。
クランクを回すと、任意の日時における太陽の位置、月の位置と月齢、太陰暦に基づいた周期計算による日蝕と月食の発生期が表示されます。
この機械はいわゆるオカルト的なオーパーツではなく、純考古学の分野に属する研究対象であり、古代世界の工学技術に対する認識を大きく変えました。研究は未だ完了しておらず、もしかすると惑星の運行を表示する機能さえ備わっていたのではないかという意見もあるようです。
木菟堂の片隅で埃をかぶっている木箱があったら、捨てる前にひと手間かけて確かめてみましょう。それは海に沈む事を免れた、幸運かつ保存状態の良いアンティキティラの機械かもしれません……
と、ここまでが前フリです。
実はこのアンティキティラの機械のメカニズムを、スイスの高級時計メーカー・ウブロが時計のムーブメントと組み合わせて、腕時計として実際に販売しています。価格はなんと 3 5 0 0 万円。
製品名称 : ウブロ・アンティキティラキャリバー・サンムーン。
もちろん、現在までに分かっているアンティキティラの機械の持つ機能が再現されています( 一部の情報は割愛、または表示様式に変更あり )。もはや時計代と言うより古代のロマン代という感じの価格設定ですね。
絶対買えないけど欲しい、そんな一品です。