なんとなく妄想で作ってみた禁断の「エクセリオvsソル」の嘘SS...www
たぶん本体のエクセリオ君が発見されない限りはヴァルキュリアでも勝ち目はないと思う...w
森林......レジスタンスの拠点への強行偵察を仕掛けるヴァルキュリアが5機、視界の悪い森の中を散策していた。
そしてソル達の左方の木々の奥で何かが光る。刹那、数十発の矢の雨が降り注いだ。
『――迎撃』
ソルの命令に、すぐ隣にいたファランクスが動いた。彼女が両腕を広げると、数匹の はぐれファランクスがテレポートされ、瞬時に各々が盾を構えた。未知の素材で作られた彼らの盾は鋭い矢を通すことなく弾きかえす。
はぐれファランクスによる鉄壁の陰からファランクスと後ろに控えていたアイギスがカービンを撃ち返して応戦する中、今度は反対側――右方の茂みをかき分けて数人の兵士が飛び出してくる。甲冑に身を包んだ彼らの手には巨大な斧槍が握られ、その矛先がヴァルキュリア達に向けられていた。
『叩き潰せ』
「りょーかいっ!!」
鋭い目で兵士たちを睨み付けたソルは、右手で彼らを指さしながら命令をする。それに呼応したフェイルノートは両手のレーザーブレードを展開した。彼女の両手に青い光が纏う。
「そりゃっ!」
フェイルノートは身軽な動きで兵士の群れの中に突っ込むと、四方から遅い来る剣撃を華麗に避けながらその両拳を叩きこんでいく。彼女のレーザーを纏った手は鉄の武器もいとも容易く引き裂き、兵士たちを屠っていった。
――しかし、彼女たちはそこで異変に気付く。
その兵士たちは倒れると、まるで霧のように散って消滅していくのだ。
「あれれぇ!?センパイ!こいつら霧みたいに消えていくよ!」
「こっちの飛んできた矢も消えていくであります!」
アイギスの声にそちらを見ていると、そこら中に刺さってた矢の数々も霧散していく。
「――これは"魔法"の類ですか」
ソルはまだ消えていない矢の一本を、レーザーを纏った手で拾い上げる。確かにそれは木材と金属、そして羽を組み合わせて作られた実体のある矢だった。
――が、しばらくするとそれも砂のように崩れ、そして霧のように中に散っていった。
その様子を間近で見ていたファランクスは思わず息を飲んだ。
「"質量のある幻影"を作り出す魔法なのか......こいつはやっかいそうだよ、ソル。いくらヴァルキュリアといえどこんなのが相手じゃ削られる、どうするの?」
ファランクスがソルに問う。
「そうですねぇ」
ソルは後ろに振り向いた。そこには木陰で寝息をたてている、一機の青いヴァルキュリアが居た。
「――まずは"こいつ"を起こします」
そう言い終えるやいなや、ソルはそのヴァルキュリアに右の拳刃を叩きこんだ。それは後ろの大木ごと木端微塵にし、辺りに土煙が舞いあがる。
そして煙の中から、一個の小さな丸太が転がってきた。それにはソルの拳刃によってつけられた傷がある。
丸太を見下ろして固まるヴァルキュリア達。そんな中、ソルだけは背後に視線を向けた。
「ふぁ~あ~......なーに?ソルちゃん、せっかく気持ちよく寝てたのにぃ」
ソル達の背後から現れたのは......さっき彼女にぶちのめされたはずの青いヴァルキュリアだった。しかもあくびをしながら背伸びをしてる。
「こんな状況で寝るとは......大した度胸ですね、イクリプス」
「これは......"変わり身の術"でありますか!?」
アイギスは地面に転がった丸太と、青いヴァルキュリア――イクリプスの事を交互に見て目を輝かせる。
しかしソルは「まったく、くだらない術です」とぶった切る。
「うぅ~ん......むにゃむにゃ......それで?次はどうするんですの?」
くしくしと猫のように顔を拭きながら問うイクリプス。一応、現在の状況は理解できているようである。
「もちろん、この魔法の術者を倒します」
「――つっても、そいつがどこに居るか分かるんすか?」
フェイルノートの問いに、ソルは呆れるようにため息をついた。
「――こういう時は"読む"んです、地形や敵の行動パターンから大体の"本体"の位置はバレます」
ソルは4機のヴァルキュリアと正対した。それは彼女が命令する時の姿勢だと理解してるヴァルキュリア達は、真剣な表情でそれを待つ。
『イクリプスとフぇーたんは、それぞれ"九節鞭"と"ノコギリ"で接近してくる敵軍を叩き斬れ』
彼女の最初の命令は「敵の排除」だった。「ふーん?」と余裕の表情でその命令を聞くイクリプスと、飛び上がって「りょうかいっ!」と張り切った返事をするフェイルノート。
『ファランクスは"はぐれファランクス"を散開させて、敵の幻影と潰し合わせろ』
次の命令は「散開戦術」だった。陣形を維持し辛い森林での戦闘に対応する為、あえてファランクス達の軍団を幅広く展開する事で相手に狙いを絞らせない作戦だ。しかも相手の幻影の動きを観察する時間も生まれる。ソルに「わかった」と短く返すファランクス。
『アイギス、周囲を警戒しつつ敵の飛び道具に対処しろ』
最後の命令は「警戒・防御」だった。敵軍の真っただ中に入り込んでいく以上、後方の警戒も重要だった。「了解であります!」とビシッと敬礼をしながら答えるアイギス。
命令を終えたソルが動き出すと、それに呼応して4機のヴァルキュリアも後に続く。彼女たちの作戦が始まる...
補足:エクセリオは幻影でなんでも作り出せるとのことなので、弓兵部隊や槍を持った兵士の一団...後は後程"投石器(カタパルト)"みたいな大がかりな仕掛けとかも嘘SSで出してもらおうと妄想してます...w
(たぶんエクセル君なら城壁や城、その他ドラゴンとか色々作りそうw)
後はヴァルキュリア達の本編にまだ出てない武器の名前とかもチラホラ出してみたり...w
・九節鞭......イクリプスの袖から伸びる、鋼鉄の鎖のような武器。...実は凄まじい威力があり、私の創作世界のキャラは当たったらほぼ瞬殺...(おいw グルグル振り回し、周囲の敵をどんどん削っていく。
・ノコギリ......回転する円盤状のノコギリで、今まで使い手キャラが居なかったのでフェイルノートに持たせてみたもの! 近接攻撃は勿論、刃を射出して遠くの敵も斬れる(恐ろしいぞ...
後は...最近見かけなくなった他の作家さんのオリキャラもこういう嘘SSに出してあげられたらいいなと思ってるので、お楽しみに^^