>>257
続きです。
まさかの文字数オーバー(泣)
「いやぁ、お見苦しいモノを見せて澄まない、私はこの家の亭主、相良 紫藤(さがら しどう)と言います。ごめんね? 高校生にあんな姿を見せてしまって……今度から、誰もいない場所を狙って自殺を行うよ」
「あっ、はい……」
目の前で着物を着た若い男性が言う。私は元パンツ一丁の自殺志願の男性の家に行き、謝辞を受ける事になった。それにしても広い家だ、完全に昔の殺人ドラマに出そうな雰囲気のある、趣(おもむき)のある家だ。池もあるし、庭もある、完全に無い物は無いかもしれない、私はそう思いながら、目の前の元全裸……いや、相良さんにツッコミを入れた。
「って、そうじゃない! 何で自殺なんかをしようとしたんですか!?」
「えっ? あぁ、簡単だよ、『この家の跡を継ぎたくない』から。継いだら継いだで、色々な方がこの家に来て、私に頭を下げる、それが厭なんだ、あんまり人と関わりたくないからね」
「成程……じゃあ、絶縁は?」
よくもまぁ、私は他人の家の事情に対し、ずかずか言葉を発し、相手のスペースに侵入して行くなぁ、そう思いながら、『絶縁か……』と、呟き、顎に手を乗せる相良さん。
「一応考えた事もあった、だが、私の父親が許さなかったから、難しいなぁ?」
「そう、ですか……」
万事休すだ、そう思いながら、頭を垂らす私、すると、『そういえばこの人の『死線』を見ていないな』と、判断し、少しだけ、目線を上にずらした。えっ? 何これ? そう思いながら、きょとんとする私、それもその筈、『今迄に見た事が無い『死線』の色』だったからだ、色は銀色、シルバー、もしくは灰色、グレイのどちらか? い、いや、色の説明はどうでもいい! 大事なのは『色』なのである。どういう色だ!? ってか、どんな色!? どんな状況なの!? 私は心の中で動揺しながら息を荒くする、すると、『だ、大丈夫? トイレ行く?』と、呑気そうに言う相良さん。
「あっ、いえ、大丈夫で」
私がそう言った瞬間、『急に押し寄せる池の水で戸が壊れ、庭にあった池の水が私達が居る縁側の方にやってきた』、お互い正座をしていたので、膝、太股が濡れる。
「な、何だ!? 隕石か!?」
驚愕する相良さんに対し、私は鞄を手に取り、鞄の中から、袋に入った『断ち斬り鋏』を手に取り、一気に息を吸い、更に鞄の中から、カチューシャを取り、頭にセットし、前髪を目に入らないようにセットする。そして立ち上がって、外に出る。そして、私は死人する、『池の真ん中に『悪鬼』が居る』事を……!
「な、何だあれは!?」
驚愕する相良さん相手に私は急いで走って、『悪鬼』の方へと向かい、ジャンプ、っと、と、簡単に『悪鬼』の手に乗る私、そして、私は手から伝って、『悪鬼』の頭頂部へと走って向かう、次に右手に持った『断ち斬り鋏』で、『悪鬼』の頭頂部にある『死線』を斬る。これで、『悪鬼』も死ぬ、そう思いながら倒れて行く『悪鬼』を見ながら、私は再度ジャンプし、空中で回転してから、地面に降り立った。
「討伐成功……」
そう呟いて、私は『あっ』と、思う。何故なら『目の前で『悪鬼』を倒す姿を相良さんに見せてしまった』からだ。ヤバい、完全に怯(おび)えられる、そう思いながら、一歩後ろへ後退する私、だが、相良さんは自分に一気に近づいて、『今のは何だい!? そして、今の怪物は何なんだ!?』と、真剣な眼差しで言う相良さんに対し、私はその場で静かに説明する。
「え、えーと……今さっきのは怪物で、名前は『悪鬼』と言います。そしてこの『悪鬼』、『悪鬼』の一体である『羅刹(らせつ)』という存在が封印を解いてしまい、全国で『羅刹(らせつ)』が解いた『悪鬼』に襲われているんです、だから、私はこの『悪鬼』を殲滅する行動をしているんです」
「へぇ、『悪鬼』ねぇ……じゃあ、その『裁(た)ち鋏』は何なの?」
「これですか? これは『羅刹(らせつ)』の肉体から作った『断ち斬り鋏』と言います、『羅刹(らせつ)』が他の『悪鬼』の封印を解いた張本人なので、他の『悪鬼』より頑丈なんです、だから、『『羅刹(らせつ)』が解いた『悪鬼』は『羅刹(らせつ)』の体で償うべき』と、考えられ、この鋏が作られました、なので、基本的に『悪鬼』はこの鋏か、仏教の方々が丹精込めて作った刃物でしか倒せないんです」
「へぇ、それは中々に凄い話だなぁ? ……私よりカッコいいな、君は……おっと、そういえば名前を聞いていなかったな、失礼だけど名前、聞いて良いかな?」
そう言う相良さんに対し、私は静かに言う。
「えぇ、いいですよ? 私の名前は桐笥 雅(きりす みやび)と申します」
「そうか。というか、今日は色々な事があったなぁ? 何だか感謝しないといけない気がするなぁ?」
「えっ? いいですよ、私は何時も一人で行っているので──まぁ、転勤した所に『悪鬼』が居ないとダメですけどね──」
「一人!? 何だと!? こんな可愛い女の子を一人で戦わせる!? それはダメだ! 私も着いて行くよ! 大丈夫! 支援って形だから!」
「えっ? いや、私は良いですけれど、相良さんは良いんですか? こんな怖い女を支援って?」
「んー? 大丈夫だよ! 君に貢いで……いや、君に支援しまくって、この家の財産を無くせば、私も絶縁されるだろうし!」
「今さらっと、凄い言葉が聞こえた気が……?」
私は正直衝撃を受けながら、相良さんの話を聞いた。うーん、それにしても着いて行くんでしょ? それなら、『死線』の事とか、言わないといけないし、何よりこの人も戦闘員にして、自身の事は自身で守れるようにしないとなぁ? ……中々に面倒な事になったぞ? 私はそう思いながら、その場で頭を抱えた──その後、私は家に帰って、転勤、引越しの準備をした。勿論相良さんに電話で次の引越し先と日曜日、引越し先に来るように、と、伝えた。そして私達家族は土曜日曜の間に引越しを行い、次の高校に行く準備もした。すると、日曜日の夜、相良さんがやってきて、『雅さんの彼氏です』と、言い、一箱のお茶菓子を持ってきた、おまけにそのお茶菓子は某有名会社の某有名菓子で、何気に最上級、最高級のお菓子を持ってきた、更にネットで調べてみると、その箱一つで一万は下らない代物だった。一応、私達の関係はカップルとして、扱う事になり、『今後、相良さんと一緒に近くの借家に同居』、『結婚を前提に考えている』、『性的関係ではない』し、『性的な事もしない』、と、相良さんは伝え、静かに両親は納得、納得するのか、私はそう思いながら、少し気難しい、恥ずかしい、何とも言えない気分になり、月曜日から、同居する事を許された。まぁ、少しでも早く同居して、色々と相良さんに『悪鬼』や『死線』の事を伝えなければならないし、まぁ、いいか。私はそう判断し、同居を許された──
そして翌日、私は相良さんと共に同居する事になった、んで、気になっていた相良さんの頭頂部にある、銀色か灰色か分からない『死線』の謎を私はこれから先、色々な場所で知るのだが、今はまだ知らない──
後書く
初めまして、「五人⑤」と、申します。
今回は何か4000文字超と、長くなってしまった、反省します。
それにしても、彼女、雅の能力、『死線』って、少し怖いイメージがあります、作っておいてなんだって話ですが。
ってか、後半時間が足りな過ぎて、結構詰め込んだ挙句、何気に破茶滅茶で、滅茶苦茶な内容になっている……(汗)
まぁ、それは御愛嬌って事で。
それにしても、リーダーの『五人①』が転勤で参加出来なかったのは悲しいです、何時か「五人」全員で参加したいですね。
それでは、次回も参加したいですね。
「五人⑤」
>>254
プロット 「五人⑤」 執筆 「五人②」
>>255
プロット 「五人⑤」 執筆 「五人③」
>>256
プロット 「五人⑤」 執筆 「五人④」
>>257
>>258
プロット 「五人⑤」 執筆 「五人⑤」
今回も私、「五人⑤」が一つのパソコンで投稿を行いましたので、IDは一緒です。