Re: 徒然なる世も掴み ( No.43 )
日時: 2017/10/21 13:58
名前: ヨモツカミ (ID: DRFkok/2)

*創作メモ
セピアの街から
アルビノ:この世界では悪魔の象徴とされている。髪も肌も目も白いので、この世界の神話に出てくる白い悪魔の生まれ変わりがアルビノであると信じられてきた。
普通、アルビノの子が生まれると直ぐに協会に連れて行かれ、殺されるが、主人公の母親は子供を隠して育てる。
主人公は自分が悪魔であると知りながらも16年間ひっそりと育つが、ある時協会の悪魔祓いにみつかってしまう。母親は悪魔を匿った魔女として殺されるが、主人公だけは生き延びる。

色の見えない芸術家:その街には天才芸術家と呼ばれる少女がいた。なんかめっちゃアーティスティックで見るものすべてが心を奪われるような感じ。
だが、ある日“色”を失ってしまい、モノクロ写真みたいな風景しか見えなくなる。そんなときに逃げ延びたアルビノボーイが現れる。モノクロの世界で、白い彼は光のように見えた。だからアルビノとも気付かないで彼を助けてしまう。
それから、“色”を失ってから初めて絵を描いた。鉛筆で描く白と黒だけの質素な絵だった。モデルはアルビノの彼。

なんやかんやあって、色を取り戻そうという話になる。

「貴方は悪魔なんかじゃない。貴方は私の光だ」

出会った少女は妙に自分に話しかけてきて、気持ち悪いと思って突き放す。興味本位で話しかけるな、僕の気持ちなんて何も知らないくせに。彼女なきょとんとした顔で言う。
アルビノ? ああ、だからこんなに――。ごめんなさい。私、色が見えないの。世界がね、モノトーンで構成されててね。その中であなたがひときわ輝いて見えて。綺麗だって思ったの。もっと、見ていたいと思ったの。でも、あなたを傷つけてしまったのなら謝るわ。ごめんなさい。
訳がわからず、
じゃあ、そこの草は何色だ?
緑、だよね。見えないけど、しってる。ただ、それがどんな色なのかはもうわからない。アルビノって色が、こんなに明るかったなんて知らなかった。貴方は太陽みたい。こんなに綺麗なのに。自分を嫌いにならないで