こんばんは。書いてみました。
二試合目、ダブルスの相手を、丹花が紹介する。
「では紹介しますね。秋春 聯轟(あきはる れんごう)、強貴 清起(したたか きよき)の二人です」
丹花は柔らかな声色で、二人の名前を紹介した。すると、彼ら二人もそれぞれ、簡単に自己紹介をする。
「ワイは秋春 聯轟や!よろぴくな!」
豪快な調子で挨拶するのは聯轟。
背が高く足は短い、がっちりした体つきの男子である。その逞しい体つきは、まるで大人のよう。3年1組メンバーらと近い年とは、とても思えない。
「強貴 清起。よろしく」
聯轟に続き、清起も挨拶をする。
一度でも見てしまうと視線を離せなくなりそうな黒い瞳は、まるでブラックホール。彼女はそんな、神秘的で幻想的な目つきをしていた。
「では、二試合目。桃井 花園&芳澤 蜂窩VS秋春 聯轟&強貴 清起。……開始!」
丹花は、静かながらしっかりとした調子で、二試合目の開始を告げた。
羽根突きは、3年1組から。
「はなな、いっきますぅーん!」
「相変わらず頭弱そうだな」
「えぇー!ウザいでっすぅーん!」
花園と蜂窩の間には、何やら不穏な空気が漂っている。
しかし、試合をストップすることはできない。
例え不穏な空気であったとしても、継続するしかないのだ。
「はなっ!」
「ホイ!」
「くっ……はぁ!」
「ふっ!」
羽根突きは続いていく。
「ホイ!」
「はななっ」
「ホイ!」
「ぴえぇっ」
「ホホイ!」
「はななぁーんっ」
一点目を取ったのは、聯轟。
花園を狙う作戦で、確実に点を取った。
「おいおいー。何してるのかな?お馬鹿ちゃんー」
大袈裟に溜め息をつく蜂窩。
悪意があってしていることがまるばれだ。
「お嬢ちゃん!べつに落ち込まんでええで!」
「……はなっ?」
「ワイは羽根突き大好きなんや!だから強いんやで!」
自慢げに語る聯轟。
そう、彼は実は、今年の『全国羽根突きチャンピオン決定戦』の優勝者なのだ。