こんばんは。書いてみました。
枯淡と焔の激しい戦いは終わらない。既に結構な激戦になりつつあるが、それでもまだ、実際のところは序盤だ。
枯淡は一点。
焔は二点。
現時点では、焔が一歩リードしている。
「参りますわよ。お覚悟を」
「来い来いっ!」
次は焔からだ。
焔は美しい手でシャトルのようなものを持ち、羽子板を構える。
——そして、打った。
シャトルのようなものは、華麗に飛ぶ。だが枯淡もそう易々とはやられない。シャトルのようなものの動きを見て、すぐに体を動かした。
「おりゃっ!」
確実に捉え、打つ。
シャトルのようなものは、今度、焔の方へ飛んでいった。
「なっ!」
焦りの色を浮かべる焔。
「あれ?変な方に飛んでしまったぞ?」
「……くっ」
焔はすぐに地面を蹴り、自身から離れた位置に飛んでいくシャトルのようなものを追いかける。
そして、最後はジャンプして羽子板を振った。
「おりゃっ!」
「はい!」
「おりゃりゃっ!」
「せい!」
「おりゃりゃのりゃっ!」
その後も、枯淡と焔のラリーは続いた。
「負けるわけには……参りません!はっ!」
「それはこっちもだぞ!おりゃりゃっくす!」
「ふっ!」
「おりゃりゃっくすみすっ!」
——激しいラリーの末。
「よし、キタ!」
枯淡が二点目を奪った。
シャトルのようなものがなぜか自身の体から離れていく焔が、ついに打ち返せなくなってしまったのである。とても頑張って走り回っていただけに、彼女としては悔しい失点だろう。
「なかなか……素晴らしいですわ……」
「このまま勝たせてもらうぞ!」
「何を……舐めないでいただきたいものですわ」
それ以降というもの、勝利の女神は枯淡へ力を貸し始めた。焔も懸命に戦ってはいたのだが、疲労のせいもあってかミスを頻発するようになっていき。流れは完全に枯淡に向いていく。
——そして。
「頑張頑張る頑張るぞっ!」
枯淡は九点。
焔は四点。
もし次の攻防を枯淡が制すれば、3年1組の勝利だ。