皆さんって、昔自分の中だけにある世界とか、視界とか、風景とかありませんでした?
私の場合、家のいたるところにある家具の隙間には小人が住み、私の事を常に見張っている秘密結社がいて、雲の上には現代人に見つからないようにこっそりと隠れ住む人たちがいて、電車はゴウゴウ鳴く大きな恐竜で、温泉に行ったときに立ち昇る湯気は龍となり空に飛んでいっていました。
私の姉の場合、プラネタリウムなんかに行って星を見ていたらお空にぷかぷか浮いていたらしいです。だから見終わった後は酔いが凄かった、と言っていました。
勿論これらは現実に起こった出来事じゃなく、大人が聞いたらあらまあ可愛らしいと微笑まれるかもしくはちゃんと現実を見なさいと怒られるような、ただの妄想に過ぎないんですけど。
でも子供の頃の自分にとって、あれがまさしく現実だった、みたいなやつってありませんか?
なんか、こういうのって何かを生み出す人に多く見られるんじゃないのかな、と勝手に思っていたんですけど(私も姉も書いたり描いたりする)、そうでもないんでしょうか。何分、リアルで何かを作っている人が姉しかいなくて……。