Re: トンボさえ語る時代 短編夏祭り開催中! ( No.716 )
日時: 2022/08/31 22:02
名前: 謎の女剣士◆7W9NT64xD6 (ID: .LgltaHs)

【短期夏祭り】

「終わらない夏」

『ザザーン ザザザザザザァーン』

ポップ「…………」
ピーチ「デルムリン島で過ごす夏も、今日で終わりになるのね…」
ポップ「ああ……。そのようだな、ピーチの姫さんよ………」

かつてこの島にアバン先生と初めて来た頃は、ダイの奴がやけに真剣だったからよ。
この島は、そんな幼馴染の大切な島でもあるからな。
本音を言うと、この島自体に行きたいって提案出したのがバッツの癖に。
あの野郎、俺がルーラを唱えようとした途端に怖気やがったんだよなぁ。

『パチパチパチパチ……』

バッツ「……………」
ティーダ「バッツ。折角ポップがこっちに行くって提案したのに、何でビクビク震えたんだよ?」
バッツ「だってよ〜。デルムリン島にルーラ使うなんて怖いんだよ、だからせめて………船で海を眺めながら向かいたかったからさ」
ティナ「うん。確かに最初は怖かったけど、この島にいるモンスター達はいい子たちだね」
レオナ「ええ。ダイ君がいたから、モンスター達は彼の言う事をよく聞くようになったのよ!」

まあな。レオナの言い分も間違いじゃねぇけど!
ダイがこの島に流れ着いてなかったら、島のモンスター達は多分俺たち人間を警戒していたかも知れねぇ。
それに、伝説の勇者だと偽ったあの野郎のした事に関しても………許せる訳がねぇからな。
辺りを捜索しに行ったまま数分が経過しそうになった頃、時リンとユウナが偵察から帰って来たんだ。

リンク「皆。夏祭り最後の思い出に相応しい遊びをしないかい?」
4人『最後の思い出に相応しい遊び?』
ユウナ「うん。この夏が終われば皆はそれぞれの場所に帰ってしまうけど、この島で過ごした日々を私たちの心の中にしまって置きたいんだ」
リンク「うん。それに火もあるからさ、キャンプみたいな事は出来ないけど。花火は出来ると思うんだよねぇ」
ポップ「それなら俺が持ってるよ。コイツを使って楽しい思い出にしないか?」
全員『賛成っ!!』

俺とレオナ、そして別々の世界から来た大切な友人のバッツとリンクたち。
お互いに笑い合えば、別れも突然来てしまうのは目に見えていたりするけどよ。
この限られた時間だけでもいい、俺は皆に言いたい事を告げたいんだ。
いつかこうして会える日が来たらよ、またこのメンツで小さな花火大会をしようぜ。
そん時は俺から事前にブラスの爺さんに許可を貰うからよ、もし一緒に出来る日が来たらこうして集まろうな。
僅かな時間でしか楽しめなかったが、これが俺たちなりの''終わらない夏''その物になったのは間違いないよな。